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ビーコンで駅看板からプッシュ通知、4人に1人が開封~「駅すぱあと」アプリでの実験結果が公表

 スマートフォン向け乗換案内アプリ「駅すぱあと」を用いたビーコン実証試験の結果が10日、公表された。名古屋および大阪の主要駅18カ所の駅周辺案内看板にビーコンを設置し、プッシュ通知を行った場合の開封率などが明らかになった。

実験イメージ図

 実証試験は、駅すぱあとの開発元であるヴァル研究所、駅周辺看板「ナビタ」での広告事業を手がける表示灯株式会社、丸紅情報システムズ株式会社の3社共同で行われた。実施18駅のナビタ65台にBluetoothビーコン発信器を取り付け、周辺を通りがかった駅すぱあとアプリ利用者に情報をプッシュ通知。その反応などを集計した。調査期間は1月15日から3月1日まで。

 プッシュ通知の受信率は、ビーコン電波の受信状況などをもとに計算したところ、71.5%だった。これに対し、プッシュ通知の開封率(アプリへの遷移率)は27.6%。通知を受けたユーザーの4人に1人が、通知によってアプリを起動したことになる。

 また、ビーコン電波がユーザー環境へ実際に届いているかどうかの検証も行われた。大阪エリアではナビタ1台に対しビーコン発信器を2個取り付けており、1人のユーザーがあるナビタに近接した場合、理想的には2回の受信が行われることになる。だが、試験では平均受信回数が1.7回であった。

 ユーザーはさまざまな形態でスマートフォンを持ち運んでおり、カバンのどの場所に入れたか、どのポケットにしまうかでもビーコン受信状況が変化する可能性がある。だが、今回の検証を通じ、十分な到達率が確認されたとしている。なお、名古屋エリアではナビタ1台に対しビーコン3個を設置したところ、平均受信回数は2.4回で、ほぼ同様の到達水準だった。

森田 秀一