ニュース

ブロケード、商用SDNコントローラソフト「Brocade Vyatta Controller」

OpenDaylightの最新版「Helium」がベース

 ブロケード コミュニケーションズ システムズ株式会社(以下、ブロケード)は7日、オープンソースのSDNコントローラプラットフォーム「OpenDaylight」をもとにしたSDN(Software Defined Networking)コントローラ「Brocade Vyatta Controller」を発表した。米国では11月に提供を開始する予定だが、国内における販売・サポート体制、販売価格などについては、2015年上期をめどに発表する予定としている。

 Vyatta Controllerは、OpenDaylightの最新リリース「Helium」をベースにした商用SDNコントローラ。Vyatta Controllerでは業界標準のAPIを提供するほか、業界標準のコントロールプロトコルに対応するため、自社製品はもちろんのこと、Cisco、Juniper Networksなどの一般的なサードパーティ製ネットワーク機器との相互運用が可能という。

 米Brocade ソフトウェア・ネットワーク製品担当ディレクター、ケヴィン・ウッズ氏は「従来型のネットワークを構築する際はサイロ型が一般的であり、それでうまくいっていた。しかし現在は、一元化されたSDNコントローラで機器を横断的に見ることが可能だ」と特徴を説明。また、「多くのお客さまのネットワークは複数のベンダーが混在しているが、ベンダーの機器を抽象化し、横断的に対応できるようになる。これは、オープンソースであり、標準的なプラットフォームだからこそ実現できること」と述べ、Vyatta Controllerのメリットを強調した。

米Brocade ソフトウェア・ネットワーク製品担当ディレクター、ケヴィン・ウッズ氏
マルチベンダーのネットワーク環境を一元的に管理することができる

 またOpenDaylightに準拠するVyatta Controllerでは、オープンなアプリケーション開発基盤を提供できるのも特徴で、ユーザー企業やISVなどは、Vyatta Controllerと連携するアプリケーションを開発し、提供することができる。ブロケードからも、トポロジーの認識とパスの最適化を図る「パス・エクスプローラ」や、エレファントフロー(寿命が長く、大きなフロー。ショートフローの帯域を圧迫する)を管理する「ボルメトリック(volumetric)・トラフィック管理アプリケーション」などを順次提供する予定だ。

石井 一志