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M2M世界市場、2020年度に3兆8100億円に~矢野経済研究所

 矢野経済研究所は28日、M2M世界市場調査結果を発表した。2020年度には3兆8100億円に達すると予測する。

 M2M世界市場は2010年以降に大きく伸長し、2013年度には前年度比18.8%増の1兆4580億円(事業者売上高ベース)となる見込み。2013年度の国内M2M市場は前年度比15.4%増の1350億円の見込みで、世界市場における日本市場のシェアは9.3%となる。

 M2Mで注目される分野は多岐におよぶが、特に医療・ヘルスケア、エネルギー管理、農業・畜産、交通インフラ関連での期待が大きい。中・長期的には、スマートシティ・スマートコミュニティにおける中核機能・中核技術として期待されると見る。

 M2M需要は先進国から新興国に次第にシフトしていくが、M2Mプラットフォームサービスの拡大、機器・デバイスの低廉化、ワイヤレス環境・グローバル化の進展などを背景に、世界市場は今後も拡大。2012年度から2020年度の年平均成長率(CAGR)は15.2%となり、2020年度の同市場規模は3兆8100億円(事業者売上高ベース)に達すると予測する。

 M2M(Machine to Machine:機器間通信)は、無線回線やネットワーク網を利用し、人が間に入らずに機器・デバイス間のみで情報をやり取りする仕組み。本調査では、デバイス、モジュール、回線、M2Mプラットフォーム、システム構築、アプリ開発、データ解析・制御、運用・保守サービスを対象として算出した。

 調査期間は2013年10月~2014年2月。調査対象は国内外のIT事業者(SIer)、通信事業者(キャリア)、MVNO/MVNE、デバイスメーカー、ユーザー企業など。

川島 弘之