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ファミリーマート全店舗のPOS分析にBIツール「WebFOCUS」採用

地域特性や購買行動に応じた店舗戦略へ

 株式会社アシストは12日、BIプラットフォーム「WebFOCUS」と自由検索オプション「InfoAssist」が、株式会社ファミリーマートのPOSデータ分析用レポーティングシステムとして採用されたと発表した。

 ファミリーマートは、経営に貢献する情報活用の取り組みとして、国内1万店舗を超えるPOSデータを可視化して分析するマーケティング戦略を進めてきた。これまで利用してきた非定型検索を担うBIシステムは利用開始から10年が経過し、クライアント/サーバーシステムのメンテナンス性やユーザー単位のライセンス体系などにより、システムの拡張性が課題となっていた。

 そこで新たなBIツールの導入を検討。「Webアプリケーション」「CPUもしくはコア単位でのライセンス体系」「操作の容易性」の観点から製品選定し、コストパフォーマンスや操作性の高さからWebFOCUSとInfoAssistの採用を決定。2013年6月より本稼働を開始した。

 主な効果は以下の5点。

・Webブラウザから定型/非定型リクエストを実行でき、システムのライフサイクルを早められる。
・InfoAssistの自由分析により、ユーザーが自由に集計軸や集計項目を選択して検索。検索結果をExcelやCSV形式でダウンロードできる。
・従来のBIツールでは1日7時間かかっていたデータ抽出が1時間に。
・ユーザー数に制限のないCPUライセンスで、200名だったユーザー数を追加コストをかけずに半年間で300名に増大でき、情報活用のスピードが向上した。
・地域限定商品やコラボ商品、店舗独自のイベントや地域の行事に合わせた品ぞろえなど、イレギュラーな事象についてフレキシブルに分析できるようになった。

 全店舗のPOSデータを非定型分析で深く掘り下げられるため、そこで得られた知見を商品開発や店舗の品ぞろえに反映するなど、地域特性や購買行動に応じた店舗戦略の立案に生かせるようになったという。

 出店の勢いを加速しているファミリーマートでは、新しい業態での事業展開や新商品の増加などに伴い、情報分析の重要性が高まっているという。新しい分析の切り口を提供するWebFOCUS・InfoAssistは、そのニーズに応えるとともに、今後はモバイルデバイスを活用してさらに機動性を上げるシステムとしても期待されているという。

川島 弘之