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「デロイト トーマツ サイバーセキュリティ先端研究所」が開設

サイバー攻撃の研究・検証、情報発信、人材育成など

DT-ARLCSの説明を行うトーマツCEO兼包括代表 天野太道氏

 有限責任監査法人トーマツは、情報セキュリティラボ「デロイト トーマツ サイバーセキュリティ先端研究所(以下、DT-ARLCS:Deloitte Tohmatsu Advanced Research)」を、2014年1月に設立する。

 ICTの急速な発展で、企業や組織の事業活動の方法は様変わりした。同時にこれまでにはなかった新しいリスクが生まれてきている。これに対し、トーマツグループに所属する47名のサイバーセキュリティ専門家を集結させることで、高度化するサイバー攻撃に対抗するための基礎研究などを実施。「DT-ARLCSの研究成果ならびにサイバーセキュリティコンサルティングに強み持つデロイトの知見を生かし、世界で活躍する日本企業や組織へのサイバーセキュリティに関する支援を強化する」(同社)。

 デロイトでは、サイバーインテリジェンスの分析を中心に世界でさまざまなサイバーセキュリティに関する活動を行っており、DT-ARLCSとデロイトはこれらインテリジェンスの共有や人材の交流を図る。密な連携により、日本のセイバーセキュリティ環境を世界最高水準に高めることを目指し、「技術的セキュリティ対策機器の検証・分析」「共同研究・検証」「情報発信」「人材育成」について取り組む。

 「技術的セキュリティ対策機器の検証・分析」では、技術的基盤として、複数のITベンダーによる多様な機器を配備し、さまざまな環境を自社に構築。セキュリティ製品の検証や新しいサイバー攻撃の解析、脆弱性検証などを機動的に行い、「技術的」および「管理的」なセキュリティ対策を効果的に組み合わせる研究を行う。

 「共同研究・検証」では、ITベンダーや教育機関などとサイバーセキュリティに関する共同研究・検証を行い、高度化するセキュリティの新たな技術や手法に関する情報を共有。業界におけるコミュニティに深く関与し、常に最新情報を収集する。

 「情報発信」では、DT-ARLCSにおける研究成果および企業・組織への支援活動を通じて蓄積したデロイトおよびトーマツグループによるサイバーセキュリティに関する知見を社会に発信する。

 「人材育成」では、DT-ARLCSの技術的基盤を利用して、企業・組織のセキュリティ担当者を対象にハンズオン研修などを実施、実践的な人材育成を支援する。

川島 弘之