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日本IBM、Power Systems上でのLinuxとOSS活用を推進する「IBM Power Systems Linuxセンター」

東京・中央区の晴海事業所内に開設

 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は1日、IBM POWERプロセッサを搭載したサーバー「IBM Power Systems」上で、Linuxとオープンソース技術の利用促進を支援するため、「IBM Power Systems Linuxセンター」を同日付で開設すると発表した。2013年5月に開設した北京(中国)、ニューヨーク(米国)、オースティン(米国)、モンペリエ(フランス)に続く、世界で5番目のセンターとなる。場所は、日本IBMの晴海事業所(東京・中央区)内。

 「IBM Power Systems Linuxセンター」は、国内の独立系ソフトウェアベンダー(ISV)をはじめ、システムインテグレータ(SIer)、オープンソースのソフトウェア開発者を対象に、IBM Power Systems上でLinuxを活用する開発環境を提供するもの。また、ポーティング支援、技術セミナーを通じて、オープンな技術を活用したアプリケーション開発を推進する目的もあるという。

 また、IBM Power Systems上のLinux対応アプリケーションを開発する企業に対しては、企業システムへの採用を働きかけるマーケティング活動での協業、案件支援を行う。センターの新設に先立ち、ミラクル・リナックスとプロマークの2社へ、オープンソースソフトウェア(OSS)を活用したアプリケーションの、IBM Power Systems上におけるLinux対応の支援を実施しているとのこと。

 ミラクル・リナックスでは、自社のLinuxディストリビューションである「MIRACLE LINUX V6 for IBM POWER」の共同検証を完了しているほか、今後も、システム監視ソリューション「MIRACLE ZBXシリーズ」などを、このセンターで検証する予定だ。一方、プロマークではウイルス対策ソフトウェア「ProScan AntiVirusシリーズ」の検証を完了し、10月1日より提供を開始している。

 なお米IBMでは、IBM Power SystemsのLinux対応を積極的に推進しており、このセンターの開設は、IBM Power Systems上で稼働するLinuxとオープンソース技術に対してIBMが行う、10億ドルの新規投資の一環として行われた。

石井 一志