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アプリ評価サービスと連携した「Trend Micro Mobile Security 9.0」

企業向けモバイルデバイスのセキュリティソフト新版

 トレンドマイクロ株式会社は29日、企業向けモバイルデバイスのセキュリティ対策ソフト新版「Trend Micro Mobile Security(TMMS) 9.0」を発表した。9月3日より受注開始。価格はスタンダード版が3110円(税別、購入数が250~499アカウントの場合)、アドバンス版が6220円(同)。

 TMMSは、スマートフォンやタブレット端末向けのセキュリティ対策ソフト。端末内のデータ消去、端末位置検索、カメラやBluetoothの使用制限、不正アプリの検索、不正なWebサイトへのアクセス制御など、MDMとセキュリティ対策の双方を実現する。

 新版では、スマートデバイスと管理サーバーの間の通信サーバーをクラウド化。従来のオンプレミス版とクラウド版を選択できるようにした。同社がクラウド上で運営・管理する通信用サーバー「クラウドコミュニケーションサーバ」によって、モバイルデバイスと管理サーバー間の通信を行う。従来は通信用サーバーをDMZに置くため、ファイアウォールの設定などが煩雑だったが、クラウド型通信サーバーを採用することで、手間を削減できるという。

 また、アプリ評価サービス「Trend Micro Mobile App Reputation(MAR)」と連携したアプリコントロールを実現する。MARにより分類されたゲーム/ソーシャル/アダルトなどのカテゴリに応じて、アプリのインストールや起動を許可するかどうかの一括設定が可能となる。管理者が従業員向けに配布するアプリのプライバシーリスクやリソース消費量の評価結果をTMMSの管理画面から確認することも可能。また、スマートデバイスにインストールされたアプリをスキャンし、デバイス上でプライバシーリスクを3段階(高・中・低)で表示、ユーザーが自身でダウンロードしたアプリの危険性を確認することもできる。

 Exchange Serverアクセスコントロールもサポート。TMMSで設定したポリシーに適合しないデバイスのExchange Serverへのアクセスをブロックする。また、全デバイスを管理できる権限を持つ管理アカウントのほかに、特定のデバイスグループのみ管理できる管理者アカウントの作成が可能。グループ企業や遠隔地の拠点ごとに管理者を設定するといったことが可能となった。

川島 弘之