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徳島大学病院、電子カルテ閲覧用iPadを「Trend Micro Mobile Security」で管理

 トレンドマイクロ株式会社は9日、徳島大学病院が電子カルテ閲覧用iPadのデバイス管理(MDM)として「Trend Micro Mobile Security(TMMS)」を採用したと発表した。

 徳島大学病院では、主に電子カルテや医療画像の閲覧、簡易的な診療情報や業務内容の入力などのために、診療科をはじめ、薬剤部、栄養部、放射線部など各部署に計250台のiPadを導入している。患者の医療情報を扱うため、iPad導入にあたっては院外への持ち出しを制御するデバイス管理が必須と考え、MDMツールの導入を検討。特定のデバイスメーカーやOS・アプリベンダーに依存せず、今後導入が予想されるさまざまなプラットフォームに柔軟に対応できることからTMMSを選定した。

 2013年5月の運用開始以降、TMMSによって、病院のセキュリティポリシーに反した院外へのデバイス持ち出しを監視できるようになった。病院情報センターと関連する委員会で管理方法をルール化し、デバイスの運用を現場の一個人のモラルやリテラシだけに頼らず、組織としてポリシー管理を行っているという。

 さらに同病院では、電子カルテをはじめ各種病院情報システムの閲覧・入力用に、1200クライアントの仮想デスクトップを構築し、シンクライアント環境でのデータの持ち出し・漏えいを防ぐための運用を行っている。こちらに関しては、総合サーバーセキュリティソリューション「Trend Micro Deep Security」で、エージェントレスのセキュリティ対策を実現している。

 今後、同病院では、ITによるチーム医療をさらに推進するため、2014年以降に配布するiPad台数の拡大。併せて、データベースソフト「FileMaker」の活用した、電子カルテや各種病院情報システムを補完するシステムの構築や、患者に過不足なく整理された情報を伝えるため、iPad向けの新情報プレゼンテーション用ビューアの開発なども検討する。

川島 弘之