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日立、ソブリン性の確保やモダナイズを促進する新クラウドサービス「Hitachi EverFlexクラウドサービス」を提供
2025年12月22日 13:01
株式会社日立製作所(以下、日立)は、企業システムにおけるソブリン性の確保とモダナイズを促進する新しいクラウドサービスを、「Hitachi EverFlexクラウドサービス」として順次提供を開始すると発表した。
日立は、金融・電力・交通といった社会インフラを長年支えてきた運用経験を通じて、企業のビジネス継続や緊急時対応に不可欠なIT基盤の透明性を確保するノウハウを培ってきており、このノウハウ元にしたサービスにより、企業が事業環境の変化や技術の進化に対応したIT基盤を将来にわたって安定的に運用できるようにするとしている。
具体的には、業務要件で選べるプライベートクラウド、マルチテナントクラウドの利用形態に加え、セキュリティなど必要な対策も含めた多様な選択肢により、自律性と利便性を両立する。また、サービスの中核となる仮想化/コンテナ環境は、日立独自の高信頼化技術とパートナーとの連携により信頼性と運用性を強化した、Hyper-V、Kernel-based Virtual Machine(以下、KVM)、OpenShiftの3つを利用でき、日立が環境構築を支援する。
KVMの仮想化環境においては、株式会社NTTデータが提供する仮想化管理ソリューション「Prossione Virtualization」と、日立独自のLinux高信頼化技術を組み合わせて、2026年3月末日に提供開始を予定する。
サービスでは、IT基盤運用の透明性確保と説明責任の支援として、運用状況の記録・情報提供、緊急時の対応と報告、監査対応といった企業の説明責任を強力に支援する各種運用サービスにより、透明性を確保するとともに、業種ごとの法規制の改定にも継続的に対応する。
データの機密性確保では、データの暗号化、データを保全する冗長化、ランサムウェア対策を強化したバックアップなどを提供する。
ソフトウェアの継続的なリスク評価では、ソフトウェアのパートナーとの技術提携などに基づき、日立のエンジニアが専門的なソフトウェアのメンテナンス体制を確立する。ソフトウェアの継続的なリスク評価をおこない、脆弱性対策のポリシー設定などを実施する。
また、日立はクラウドやAIなど日々進化する技術を、企業システムの特性に合わせて適切に取り入れるための高度な専門性をもつエンジニアを多く擁しており、その技術力を生かして、企業のIT 基盤のモダナイズや、AIによる運用の効率化・高度化を推進する。需要に応じたリソース拡張の迅速化や、利用状況を可視化するセルフポータルの継続的な改善などにより利便性を向上するとともに、「モダナイゼーション powered by Lumada」のサービス群と組み合わせてAIネイティブな事業基盤への変革に貢献する。
システムの構成については、企業システムの業務要件に沿った運用方針やセキュリティポリシー、モダナイズの状況に応じて、最適な利用形態と仮想化環境を柔軟に選択できる。
企業指定のデータセンターで専有環境を標準化した運用で提供するプライベートクラウド、または、日立のデータセンターからITリソースを迅速に提供するマルチテナントクラウドを選択できる。いずれの利用形態でも、日立の高信頼な運用サービスにより、データの機密性確保やバックアップ、法規制対応など、必要な対策を組み合わせて利用できる。
仮想化/コンテナ環境については、日立独自の技術とパートナー連携により強化された、「Hyper-V仮想化環境」「KVM仮想化環境(2026年3月末提供開始予定)」「OpenShiftコンテナ環境」の3つの環境を利用できる。また、IT基盤の導入を容易にするHitachi Private Cloud Platformとしての提供にも対応する。
Hitachi EverFlexクラウドサービスのラインアップは、企業指定のデータセンターに、専有環境を導入して運用する「プライベートクラウド」と、日立のデータセンターに設置したクラウド環境のITリソースを提供する「マルチテナントクラウド」の2種類。価格はいずれも個別見積もりで、VMあたりの参考価格(税別)はプライベートクラウドが月額7万5000円から、マルチテナントクラウドが月額4万8000円から。
仮想化/コンテナ環境の導入を容易にするHitachi Private Cloud Platformの価格は個別見積もり。
