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イグアス、添付ファイルを画像化する標的型攻撃メール対策アプライアンス

 株式会社イグアスは17日、標的型攻撃メール対策のアプライアンスサーバー「防人 アプライアンス」を発表した。株式会社エスアイインフォジェニックの協力のもと、標的型攻撃メール対策ソリューション「防人」と日本IBMのx86サーバー「IBM System x」を組み合わせてアプライアンス化したという。価格は、300ユーザー版で394万4900円(税別)から。

 標的型攻撃で送られてくるメールは、差出人を偽装し、興味を引く内容に見せかけて受信者にマルウェアを含む添付ファイルを開かせたり、悪意のあるWebサイトへ誘導したりしてマルウェアに感染させ、情報の不正取得を試みる手口が多く用いられている。

 例えば、添付ファイルとして送られてきたPDFファイルに、Adobe Readerの脆弱性を悪用するマルウェアが仕込まれていた場合、そのファイルをそのまま開くとAdobe Readerが起動し、マルウェアに感染してしまう、といった自体が想定されるという。

 「防人 アプライアンス」は、これを防ぐため、メールに添付された文書ファイル、HTMLメールなどをjpg形式の画像ファイルに変換するアプライアンスサーバー。万一、送られてきた添付ファイルがマルウェアの感染を意図したものだとしても、マルウェアを含まない画像に変換して表示するため、受信者はファイルの内容を安全に確認できる点がメリットだ。

 また、本文中のリンクURLの内容も画像表示できるほか、受信メール本文に、送信元の国情報、送信ドメイン認証情報を表示し、不正な場合は「送信元が詐称されている」というメッセージを表示する機能も備えた。なお、ファイルを編集したい場合など、添付ファイルの原本が必要な場合は、再送要求リンクをクリックして入手できる。

 対応する形式は、xls/xlsx/doc/docx/ppt/pptx/odt/ods/odp/pdf/jpg/png/bmp/gif/rtf/zip/rar/lzh、HTMLメールなど。

 イグアスでは、ビジネスパートナーおよびエスアイインフォジェニックの販売代理店を経由して販売し、2015年度までに60社への提供を目指すとしている。

(石井 一志)