ニュース

ゾーホー、「Zoho CRM」のメール連携と外部サービス連携を強化

 ゾーホージャパン株式会社(以下、ゾーホー)は10日、クラウド型顧客管理「Zoho CRM」のメール連携およびAPIによる外部サービス連携を強化すると発表した。

 Zoho CRMは、月換算すると1440円から使えるクラウド型顧客管理サービス。2013年1月には「営業マンの生産性向上」と「モバイル利用の促進」を目指したアップデートにより、3つの新機能をリリースしたが、今回はさらに「メール機能との連携」「外部サービスとの連携」に焦点を当て、4つの新機能をリリースする。

 新機能は「BCC Dropbox」「モバイル版メールマグネット」「カスタム関連リスト」「LiveDesk連携」。

 BCC Dropboxは、ユーザーが顧客あてに送信したメールをZoho CRM内の顧客データに取り込むもの。過去に送信した営業メールが顧客データとともに表示されるため、営業マンがフォローアップする際の強力な情報源となる。添付ファイルも含めたメール情報が自動で保存され、利用するメールクライアントは種類を選ばない。

ユーザーが顧客あてに送信したメールをZoho CRM内の顧客データに取り込む

 モバイル版メールマグネットは、顧客から自分あてに送信されたメールのみ、磁石で吸い寄せるように、Zoho CRM内で選別できるもの。これ自体は2013年1月に搭載された新機能だが、今回はZoho CRMのiPhone/iPad/Androidアプリからも利用できるようになった。

iPhone/iPad/Androidアプリからも、顧客から自分あてに送信されたメールのみ、Zoho CRM内で選別

 カスタム関連リストは、Zoho CRMと外部サービス(データベース)を連携させるもの。連携は外部サービスが提供するAPIおよびZohoが提供する独自のスクリプトを用いて行う。これにより、Zoho CRMの外部で管理している顧客データを呼び出し、Zoho CRM内の見込み客、連絡先、取引先画面、またはそのほかの画面に表示できる。顧客に関連するすべての情報を一カ所に集約することが可能だ。

 また、カスタム関連リストは、Zohoが提供しているクラウド型アプリケーション&データベース作成サービス「Zoho クリエーター」との併用も可能。Zoho クリエーターで独自の業務アプリケーションを作成し、それをZoho CRMの一部として活用できる。

外部サービスが管理するデータを呼び出し、Zoho CRM上に表示

 最後のLiveDesk連携は、LiveDeskとZoho CRMの連携を実現するもの。LiveDeskは2013年3月にリリースされたばかりの新サービスで、チャットボックスをWebサイトに埋め込み、オンラインチャットによる顧客サポートを提供可能にする。

 今回、Zoho CRMと連携したことで、LiveDeskの画面からZoho CRMに「見込み客」「連絡先」「タスク」を追加できるようになった。また、チャットに入力した本文をZoho CRMの顧客データに添付可能。Zoho CRMに登録してある顧客からサポートのリクエストが届いた場合も、顧客の詳細情報をZoho CRMから呼び出してLiveDesk上に表示できる。

LiveDeskとZoho CRMの連携を実現

利用料金

 BCC Droxboxは、Zoho CRMのプロフェッショナル/エンタープライズプランで利用できる。モバイル版メールマグネットを利用するには、Zoho CRMのメールオプションおよびモバイルオプションの購入が必要。カスタム関連リストは、Zoho CRMのエンタープライズプランで利用できる。LiveDesk連携を利用するには、LiveDesk有料プランの購入が必要となる。

 Zoho CRMの価格は、プロフェッショナルプランが年額1万7280円/ユーザー、エンタープライズプランが年額3万6000円/ユーザー、モバイルオプションとメールオプションがいずれも年額4320円/ユーザー。

(川島 弘之)