AWS、クラウドストレージのライフサイクル管理機能を提供~S3からGlacierへの自動アーカイブが可能に

豪州のシドニーに新リージョンを開設


 米Amazon Web Services(AWS)は14日、クラウドストレージ「Amazon S3」「Amazon Glacier」の間でのデータ連携機能を同日より提供開始すると発表した。

 同社が提供しているクラウドストレージのうち、Amazon S3は高速なデータの取得と配信が特徴。一方のAmazon Glacierは主にアーカイブ用途に適しており、データの取得に3~5時間を要する代わりに1GBあたり月額約1円で利用できる低価格さが特徴になっている。

 今回AWSでは、両クラウドストレージ間でデータ階層化を行える機能を追加した。これによって、例えば、高速にデータを取得する必要がある新しいデータはAmazon S3に保存しておき、古くなったデータを低コストのAmazon Glacierへ移動する、といった利用が可能になったという。

 具体的には、ユーザーがどのオブジェクトをAmazon Glacierにアーカイブするか、どんな条件でアーカイブするかをAmazon S3のライフサイクルルールで設定しておくと、Amazon S3は日ごとに各バケットのポリシーを評価し、必要に応じてAmazon Glacierにオブジェクトをアーカイブする。

 なお、この機能によってオブジェクトのアーカイブが行われると、そのオブジェクトのデータはAmazon S3から削除されるが、インデックスエントリはそのまま残る。ただし、Amazon GlacierにアーカイブされたオブジェクトをGETしようとしてもそのままではエラーになってしまうので、再度利用するためにはAmazon S3側へリストアする必要があるとのこと。

 またAWSでは、豪州のシドニーにアジア太平洋地域としては3番目、世界中では9番目のリージョン(データセンター群)を開設したことも明らかにした。同リージョンではAmazon EC2で2つのアベイラビリティゾーンを利用でき、Amazon S3、RDS、DynamoDBを初めとするさまざまなサービスが提供されているが、Amazon Glacierはまだ利用できない。

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