お名前.com VPSサービス、追加料金なしで使える「スナップショット機能」
GMOインターネット株式会社は11月8日、「お名前.com レンタルサーバー VPS(KVM)」サービスで、新たに「スナップショット」機能を追加した。全プランで、追加料金なしで利用できる。
スナップショットとは、ファイルシステムのイメージを保存したものを指し、任意の時点でスナップショットを保存することで、その時点のデータにアクセスしたり、ロールバック(復元)することが可能となるもの。
スナップショットの取得・復元はボタンひとつでできる。取得・復元時ともVPSを停止する必要がある |
お名前.comのVPSサービスでは、ボタンひとつの操作で、何回でもスナップショットを取得することが可能。また、取得した時間だけでなく、ツリー構造のチャートがあわせて表示され、後からの管理もしやすくなっている。
スナップショットは何度でも取得できる。ただし容量の制限があり、HDDの使用容量が、契約容量の半分を超えるとスナップショットは利用できなくなる。具体的にはたとえば、メモリ1GBプランではHDD容量は100GBになるが、スナップショットを取れるのは、使用しているHDD容量が50GB未満である場合となる。
ディスクの実使用量はホストサーバー上で計測している容量になり、スナップショットの差分なども含まれる。実使用量は、コントロールパネルで現在の容量を確認できる。
スナップショットはお名前.comで実施したユーザーアンケートで欲しい追加機能の1位だったことから、今回ユーザーの声に応える形で機能の追加提供を開始したもの。クラウドサービスでは提供されていることが多い機能だが、GMOインターネットによれば、「VPSサービスで提供されるのは今回が初めてではないか」という。
スナップショットはツリー構造も表示されるため、取得した内容が後から把握しやすい |
「お名前.com レンタルサーバー VPS(KVM)」サービスは3月21日にサービスを開始。仮想化技術にKVMを採用することで完全仮想化を実現しており、各仮想専用サーバーのリソースとOSを独立させることができるため、幅広いOSをサポート。カスタムOSは、標準のCentOSのほか、Scientific Linux、Arch Linux、Ubuntu、FreeBSD、Debian、Fedoraが利用可能だ。
プランはメモリ1GB/2GB/4GB/8GB/16GBプランの5つ。ライトユーザーやVPSを勉強したいというユーザーでも気軽に利用できるメモリ1GBプランはメモリ1GB、CPUコア容量2コア、ディスク容量100GBで月額940円。すべてのプランで15日間の無料お試しが利用できる。
各プランとも、回線速度は100Mbps共有回線、標準OSはCentOS 6(64bit)。データ転送量は無制限で、グローバルIPアドレス(IPv4)が1個利用可能。最低契約期間は3カ月。
機能面では、ISOイメージファイルをSFTPでアップロードして、コントロールパネルから任意のOSをインストールすることもできる。また、完全仮想化のほかに、準仮想化ドライバー(Virtio)の利用にも対応することで、自由度とパフォーマンスを実現したとしている。
コントロールパネルは、複数台VPSの一括管理・運用や完全仮想化方式と準仮想化方式の切り替え(Virtioのオン/オフ設定)、SFTPでアップロードしたISOファイルをOSの再インストールに利用できるなどの機能を備える。