F5ジャパン、BIG-IPのVXLAN対応を発表~仮想トンネルのエンドポイント機能も提供へ
F5ネットワークスジャパン株式会社(以下、F5ジャパン)は30日、Webアプリケーションスイッチ「BIG-IP」のVXLAN対応を発表した。
今回、VXLANをサポートするのは、BIG-IPの物理ハードウェア製品と仮想製品の両プラットフォーム。これによって、VMware vSphereやvCloud DirectorをベースとしたVMwareソリューション上のVXLAN環境でも、BIG-IPの提供するADC(Application Delivery Controller)機能が活用できるようになるという。
さらに、従来のVLANからVXLANベースのトポロジへのスムーズな移行が可能で、ネットワークのリソースやシステムを管理しつつ段階的に移行することもできるため、顧客ニーズに応じたVXLAN導入をサポートするとのこと。例えば、vCloud Directorでの設定により、BIG-IPとVXLANを自動的にプロビジョニングできるだけでなく、VLAN環境で稼働するアプリケーションの設定をVXLANネットワークにそのまま適用する可能になるなど、仮想ネットワークを柔軟に拡張できるとした。
またVXLANネットワークは、それぞれが機能的に独立しており、データセンターやクラウド間での統合・移行を行う際にも、仮想マシンのIPアドレスを変更する必要がないため、災害復旧や事業継続性対策、さらには拡張においてもアプリケーションの可動性を高められる点がメリット。VMwareとF5ジャパンの製品を利用するユーザーは、仮想マシンの移動や再プロビジョニングの際でも、利用するADC機能を再設定せずにそのまま活用し続けられるとしている。
加えて、VXLANの仮想トンネリングのエンドポイント機能をBIG-IPの物理ハードウェア製品に実装する予定で、これにより、VXLANパケットのカプセル化/非カプセル化を行えるようになる。
なおBIG-IPとVXLANの連携機能、VXLAN向け仮想トンネリングのエンドポイント機能は、2013年前半の提供が予定されているとのこと。