ジュニパーネットワークス、エッジルーターとエッジ向けハイパーバイザー新製品


ジュニパーネットワークス株式会社 マーケティング部 統括部長 近藤 雅樹氏

 ジュニパーネットワークス株式会社は10月23日、エッジルーター「MXシリーズ」のハイエンドモデル2機種とエッジ向けとして初のハイパーバイザー「JunosV App Engine」を発表した。併せて、MXシリーズに対応するサービスプロバイダー向け新製品も発表された。価格はいずれもオープン。

 ジュニパーネットワークス株式会社マーケティング本部 統括部長 近藤 雅樹氏は今回の発表内容について、ユーザーであるサービスプロバイダーの「次の10年に向けた収益の最大化と拡張性の実現」であると簡潔に紹介している。

 まず、MXシリーズの新製品として「MX 2010」と「MX 2020」が発表された。MX 2010は最大40Tbps、MX 2020は最大80Tbpsの処理容量を実現可能。従来機種であるMX 960の8.8Tbpsとの比較では9倍以上の容量拡大となる。ラインカード等は既存のMXシリーズ用のものが活用可能で、投資保護にも配慮される。

 新製品のハイパーバイザー「JunosV App Engine」は、Linux/KVM環境をMXシリーズのエッジルーターやVSEシリーズ・アプライアンスに組み込み、ネットワークアプリケーションなど、仮想化プラットフォーム上で実行可能なさまざまなアプリケーションを実行できる。同社がMXシリーズで掲げる「3D ユニバーサルエッジ」というコンセプトに沿って、エッジルーターの単一筐体上にさまざまなサービスを統合できることに加え、同社のネットワークOS「Junosの」のAPIをコールすることもできるため、アプリケーションからJunosの機能を制御するなど、統合環境ならではメリットが得られる。

 さらに、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせとして提供されるサービスプロバイダー向けの新製品群の提供開始も発表されている。主にサービス事業者が顧客向けに高付加価値サービスを提供するための素材として利用できるもので、「Junos Web Awareによるオンライン広告やWebフィルタリング」「JunosV Fireflyによる仮想セキュリティ・サービス」「Junos Node Unifierによる複数ノードの管理の簡素化」「Juniper business Cloud CPEによるモニタリングとオフロード」などの機能が提供される。

 ジュニパーネットワークスでは、これらの新製品によってサービスプロバイダーは「サービス拡張による新たな収益源の確保」「新規サービス展開のスピード向上」「急増するトラフィックに対する拡張性」といったメリットが得られるとしている。

MX2010/MX2020を加えた最新のモデルラインアップ
JunosV App Engineの構成ジュニパーネットワークスの「ユニバーサル・エッジ」の概念

 

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