SCSK、Citrix CloudPlatformを利用したプライベートクラウド構築アプライアンス


 SCSK株式会社は16日、プライベートクラウド環境を容易に導入できるアプライアンス「Cloud System ENABLER」を発表した。Citrix CloudPlatformや日本HPのサーバー、ストレージなどを組み合わせて構成されている製品で、提供は同日より開始する。

 「Cloud System ENABLER」は、企業社内にプライベートクラウド環境を導入できるアプライアンス製品。データセキュリティやコンプライアンスに基づいて定義されたポリシーを順守しながら、CPUやメモリなどのコンピューティング、ネットワーク、ストレージといったリソースをリソースプールから自動で提供できる。

 また、事前に設定した仮想マシンのイメージライブラリから選択して仮想マシン(VM)を提供できることから、クラウドサービスの利用を簡素化。VMの一覧や利用されているリソースなど、クラウド環境の利用状況をリアルタイムで可視化してレポートする機能も備えた。

 さらに、あらかじめハイブリッドクラウドで使用することを想定し、クラウド基盤ソフト「Apache CloudStack」の商用版であるCitrix CloudPlatformを採用。米RightScaleのクラウド管理サービスやSCSKの「PrimeCloud Controller」といったクラウド管理システムとの連携が実証されているため、1つのクラウド環境にとらわれない、拡張性の確保とシステムの最適配置を実現する。

 なお「Cloud System ENABLER」では、SCSKのクラウドサービス「USiZE」で実証済みの基盤構築・運用ノウハウとシステム構成を採用しており、アプライアンス化によって初期構築工数を削減しているため、構築コストの約70%削減と、最短1カ月でのクラウド基盤環境構築を実現するとのこと。

 ラインアップには、運用できるVMの数に応じて3種類を用意した。20VMまで対応可能な「スターターモデル」、48VM以上の環境に対応した「エンタープライズモデル」、448VM以上の大型環境向けの「サービスプロバイダーモデル」の3つで、価格は495万円から。

 今後は、分散ストレージ機能を追加したモデルや、エンタープライズ/モバイルアプリケーション開発実行環境を準備したモデルなどを順次提供する予定だ。

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