日立、エンタープライズ向けの機能を組み込んだミッドレンジのSAN/NAS統合ストレージ
Hitachi Unified Storage VM |
株式会社日立製作所(日立)は26日、ユニファイドストレージ「Hitachi Unified Storage VM」を販売開始すると発表した。従来はエンタープライズ向けストレージに提供されていたストレージデバイス仮想化機能、リモートコピー機能などをミッドレンジストレージのハードウェアに搭載することで、システム導入にかかるコストを抑えつつ高い機能を提供するという。価格は2902万2000円から。
「Hitachi Unified Storage VM」は、エンタープライズ向けストレージの機能を盛り込んだミッドレンジクラスのユニファイドストレージ。オプションのファイルモジュールを追加すれば、ブロックデータとファイルデータの双方を取り扱えるほか、標準搭載されるストレージ管理ソフト「Hitachi Device Manager」により、ブロック/ファイルデータ双方のストレージ容量や利用状況の確認、容量の割り当てを同一の画面から一元的に行える。
またストレージデバイス仮想化機能「Hitachi Universal Volume Manager」を搭載しており、機種の異なるストレージのボリュームを1台のUnified Storage VMのボリュームとして最大64PBまで一元管理可能。データ移行時にも、異なるストレージのボリュームをUnified Storage VMのボリュームとして管理を行えるので、既存ストレージからUnified Storage VMへデータを移行する際のシステム停止時間を短縮できるという。
さらに、シンプロビジョニングを実現するボリューム容量仮想化機能「Hitachi Dynamic Provisioning」や、データのアクセス頻度に応じてストレージ階層化を行える「Hitachi Dynamic Tiering」オプションなども用意された。
一方のリモートコピー機能「Hitachi Universal Replicator」オプションでは、ストレージシステム間でのレプリケーション(データ複製)をサーバーによるデータ更新と非同期に行えるため、距離の離れたサイト間であっても、サーバーの業務処理に影響を与えずにデータを複製できるとのこと。加えて、データ更新を更新順序も含めてストレージ内のジャーナル(変更履歴)ファイルに記録し、遠隔サイトへ転送する方式を採用していることから、回線帯域の変動影響を受けにくく、データ更新順序を更新単位で保障した高信頼なデータ複製を実現するとしている。