日立、ビッグデータ活用を推進するための専任組織を新設、データ分析サービスの展開を強化
株式会社日立製作所(以下、日立)は28日、ビッグデータの利活用を推進するため、データ分析サービスの専任組織「スマート・ビジネス・イノベーション・ラボ」を、情報・通信システム社内に設立すると発表した。設立は4月1日付け。日立では同ラボを中心に日立グループ内のリソースを結集しつつ、さまざまな分野の専門家である顧客企業との協創も行って、データ分析サービスを本格的に展開していくという。
今回設立されるスマート・ビジネス・イノベーション・ラボは、これまで研究所や顧客企業と取り組んできたデータ分析サービスに関する開発成果を、本格的に事業展開するための専任組織。ビッグデータの利活用に関する専門家である「データ・アナリティクス・マイスター」を結集して、データ分析サービスの開発から事業展開までの戦略を統括する。
また、同ラボの設立に先立ち、日立グループ内のビッグデータの利活用に関する基盤技術群を「Field to Future Technology」として新たに体系化した。「Field to Future Technology」とは、「現場の真実から未来の業務に不可欠な情報を生成する技術」を意味しており、ストリームデータ処理技術から分散データ管理技術、並列データ処理技術、時系列圧縮格納技術まで、日立グループが有する、ビッグデータの利活用における課題を解決する技術のこと。日立は、それぞれの技術をデータの「可視化」「仮想化」「並列化」「抽象化」の4分野に区分し、ビッグデータの処理基盤として整備して、順次、各技術を活用した製品・サービスを拡充するとした。
また同社では今後、同ラボを中心に、データ分析に関する研究者、BIや大量データ処理などシステムの構築・運営に携わるコンサルタント/SEを集約。日立グループ全体で200人超の体制で、これまで研究所と取り組んできた開発成果や「Field to Future Technology」を活用し、グループ内の事業部門、顧客企業・パートナーとの協創を推進して、幅広い分野でデータ分析サービスを展開するしたい考えだ。