ニッセンがテラデータのDWHアプライアンスを導入、SAS In-Databaseテクノロジーを利用
日本テラデータ株式会社(以下、テラデータ)は28日、通販大手の株式会社ニッセンがテラデータのデータウェアハウス(DWH)アプライアンス「Teradata 5650」を導入したと発表した。TeradataアプライアンスとSASを連携させた「SAS In-Database」テクノロジーを情報分析システムで用いており、2011年11月から稼働開始している。
ニッセンでは、20年以上にわたって顧客や商品に関するデータを分析し、受注や配送、返品から欠品対応、さらに損益計算などさまざまな業務に活用してきたが、従来のシステムでは、データ量や分析リクエスト数の増加にともなうパフォーマンス低下が問題になっていたという。
そこで今回、新たにTeradata 5650を採用し、Teradataの内部でSASを動かすSAS In-Databaseテクノロジーを導入した。この技術では、分析するデータを移動する必要がなく、Teradataデータベース内で抽出、分析が行えるため、処理全体が大幅に効率化される点がメリット。Teradata 5650の超並列処理(MPP)による高いパフォーマンスを十分に生かせるため、以前と比べて大幅なパフォーマンス改善を実現したという。
なおニッセンの分析システムは、多数の社員が顧客分析やキャンペーン管理などのため日常的に利用されているが、Teradataは多数のプロセスを並列処理できるので、大量の分析リクエストが一度に発生した場合でも高いパフォーマンスが維持され、作業効率の改善とPDCAサイクルの迅速化、それに伴う分析精度の向上を実現しているとのこと。
現在、ニッセンでは3つの分析システムを利用しており、今回移行したのは、そのうちメインで利用していたシステムである。今後は、すべての分析システムをTeradataとSAS In-Databaseの組み合わせに移行し、現在は別々に管理しているネットとカタログ販売のデータを統合することで、Teradataを統合データ分析基盤に位置づけていく予定だ。