A10ネットワークス、性能とDDoS防御を強化したADC新2製品

1Uでハイエンドと同等性能を備える「AX 3400」など


新モデルの特長

 A10ネットワークス株式会社は15日、L4 CPS(Connection/Second)とセキュリティ機能を強化したアプリケーションデリバリコントロール(ADC)の新モデル「AX 3200-12」「AX 3400」を発売した。両製品とも1Uのコンパクト設計と省電力を実現し、DDoS攻撃対策として「FTA-2(Flexible Traffic ASIC)」を搭載するのが特長という。

 新モデルに搭載されたFTA技術は、DDoS攻撃に対する防御機能をCPUに代わって処理する。その結果、1秒間に防御できるSYN flood(SYN/秒)は最大5000万を達成。「通常のFWで対応しようとすると数十万のSYN/秒ほど。ケタが違う」とのこと。両製品とも中・大規模のデータセンター事業者へ提供する。

DDoS攻撃が多発ロードバランサによるDDoS防御

FTA-2で、CPUへの処理の分散とDDoS防御をハードウェア処理FTA-2搭載による大幅なパフォーマンス増



1Uサイズのミッドレンジモデル「AX 3200-12」

 AX3200-12は、最新のFTAを搭載した1Uサイズのミッドレンジモデル。110万のL4 CPS、18Gbpsのスループット、1万2000のSSL CPSの性能を備える。SYN/秒は最大2500万。電力面では、最大消費電力をわずか313Wに抑えた結果、1Wあたりのパフォーマンス(PPW)で3514 L4 CPSを実現した。

 インターフェイスは10G SFP+×4ポート、1G SFP×4ポート、1Gigabit Ethernet(GbE)×20ポートを搭載。冗長電源、12GBメモリ、SSD、ホットスワップ対応ファン、L2/L3ネットワーキングASIC、FTA、SSL ASICを備える。価格は869万円(税別)。


1Uサイズの上位モデル「AX 3400」

 AX 3400は、最新のFTAを搭載した1Uサイズの上位モデル。AX 3200-12と比べて、さらにCPSとセキュリティを強化し、1Uでありながらハイエンドモデルと同等の性能を備えるという。200万のL4 CPS、38Gbpsのスループット、1万2000のSSL CPSの性能を備え、SYN/秒は最大5000万、PPWは5917 L4 CPSを実現した。

 インターフェイスは10G SFP+×4ポート、1G SFP×4ポート、1GbE×20ポートを搭載。RPS、24GBメモリ、SSD、ホットスワップ対応ファン、L2/L3ネットワーキングASIC、FTA、SSL ASICを備える。価格は1499万9000円(税別)。


2012年にマーケットシェアNo.1を目指す

 米A10 Networksは、先行するF5を追いながら、この3年にワールドワイドで5倍、日本で6倍の高い成長を遂げている。L4-L7スイッチ市場では、2009年度に7%だったシェアを、2010年度に16%、2011年度に22%まで上げ、F5の24%に迫る勢い(ITR調べ)で、「2012年にはマーケットシェアNo.1を目指す」(代表取締役社長兼CEOの小枝逸人氏)としている。

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