富士通、コンシューマ製品の重大な不具合を分析予測する「QRMining」


 富士通株式会社と株式会社富士通中部システムズは16日、主に自動車や電気製品などコンシューマ向け製品の製造業に向けて、自社製品の重大な不具合を事前に分析予測するソフト「QRMining」を発売した。

 同製品は、市販製品の不具合について、政府が公開する消費者からの情報、自社のコールセンターに蓄積されるクレーム、Twitterやブログなどのインターネット上の風評を複合的に監視・分析することで、自社製品の重大な不具合の予兆を発見する製品。

 富士通研が開発した、不具合に関する文字情報(テキスト)からクレーム内容を抽出する「テキストマイニング技術」、および多様なデータを複合的に分析して隠れた因果関係を発見し、異常状態の予兆を検出する「複合多系列分析技術」を活用。これらにより、高い精度で予兆を発見・分析できるという。

 具体的には、クレームのテキスト記述部分からクレームの内容を抽出し、イベント発生の予兆となるクレーム内容の特長・変化を「機械学習技術」でモデル化。過去事例から自動学習した予測モデルに対して直近のクレーム情報を適用し、近未来のイベント発生を予測する。

 製品の不具合からリスクを予測する「製品品質」、消費者の過剰反応からリスクを予測する「市場品質」、企業ブランドの信頼失墜につながる要注意案件を予測する「企業品質」の3つの観点から分析するのも特徴。

 価格は10ユーザーライセンスで月額122万円、1ユーザー追加ライセンスが月額3万2000円。

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(川島 弘之)
2011/12/16 12:03