長岡技科大、全国51高専と図書館システムを統合、横断検索を可能に


 NECは2日、長岡技術科学大学(以下、長岡技科大)の統合図書館システムをプライベートクラウドで構築すると発表した。これにより、同大学と全国の国立51高専55キャンパスで保有する蔵書の横断検索を実現。2012年3月より運用を開始する。

 長岡技科大では、主として高等専門学校(高専)卒業生を受け入れ、共同研究や教職員の交流を行うなど、全国の高専との連携を強化してきた。その一環として、全高専の図書館システムとの統合を進めており、研究・学習支援のさらなる充実・発展を目指している。

 今回、各高専に設置されていたサーバーを長岡技科大の6台に集約。各高専にはPCとプリンタのみを設置し、同大学がサーバー管理を統括する。検索システムも統一されるため、同大学と55キャンパスで保有する約400万件以上の蔵書を横断検索できるようになる。利用者はインターネット経由で気軽に必要な蔵書を探すことが可能。

 図書館システムは、NECの大学図書館向けソリューション「E-CatsLibrary」を採用。職員向けの蔵書点検・資料受け入れ・閲覧機能、利用者向けの貸し出し・予約・購入申し込み機能などをSaaS型で提供する。1つのシステムで高専単位の蔵書管理・予算管理も可能で、高専ごとの運用を維持しながら、横断検索を実現するのが特長だ。

 現在構築作業中で、2012年3月に運用を開始する予定。

 NECでは、プライベートクラウドでの図書館システム構築に加え、小規模大学図書館向けにはパブリッククラウド型の「Active Campus for SaaS/図書館」も提供している。今後も、顧客の規模・用途に応じた図書館向けソリューションを提供する考え。

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(川島 弘之)
2011/12/2 15:25