三重県などが出資するサイバーウェイブ、クラウド基盤にVMware製品を採用


 株式会社ネットワールドは30日、サイバーウェイブジャパン株式会社(以下、サイバーウェイブ)が提供開始したクラウドサービスのプラットフォームに、ネットワールドが扱うVMwareの仮想化ソリューションが採用されたと発表した。すでに、本格稼働を開始している。

 サイバーウェイブは、三重地方の地域IT活性化、デジタルデバイド解消などを目的として、三重県と地元有力企業の共同出資により設立されたIT企業。もともとは、県内最大規模という自社データセンターと、広帯域のインターネットバックボーンを生かし、県内の自治体や地元企業に対して、ハウジング/ホスティングなどのサービスを展開してきた。しかし同社のユーザーの中でもクラウドサービスに対するニーズが高まってきたため、クラウドサービス事業への参入を決めたという。

 今回、VMware製品はこのサービス基盤となる仮想環境に採用されたが、採用の決め手となったのは、高い信頼性・可用性と優れた運用管理性を持つ点、また市場での高いシェアなどで、プラットフォーム構築のパートナーには、仮想化の経験と実績が評価されてネットワールドが選ばれたとのこと。

 VMwareのプラットフォームを用いて提供されているのは、SaaSサービスである「mSaaS」、オーダーメード型のアプリケーションサービス「mSolution」、IaaS型の「mCloud」など。システム構築にあたっては信頼性・安定性の確保を重要視して、「VMware vMotion」「VMware HA」などの高信頼・高可用性機能を積極的に活用するほか、仮想化インフラ全体の状況をグラフィカルに表示できる「VMware vCenter Operations」も、あわせて導入を行っている。

 さらに、「mSaaS」「mCloud」「mSolution」の各サービスはすべてリモートバックアップ/DRに対応しているが、これを実現するために、VMwareの「Snapshot」機能や、ネットワールドが提供するネットワークストレージ「NetApp FASシリーズ」の遠隔コピー機能「Snap Mirror」も活用されているとのことだ。


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(石井 一志)
2011/11/30 16:03