富士通、公共図書館向けSaaS「Ufinity for Public」~ポータルを通じた図書館サービスの提供を支援


 富士通株式会社は27日、公共図書館向けのSaaS「Ufinity for Public」を同日より販売開始すると発表した。図書館のポータルサイトを容易に作成・更新する機能や、図書館間での書籍の相互貸借機能、職員同士がWeb上でコミュニケーションを取る機能などを提供する。サービス開始は2012年1月の予定。

 「Ufinity for Public」は、地域における図書館の情報発信や図書館間連携の強化を目的としたSaaS型のサービス。「お知らせ」「RSS」など20種類以上のメニューを自由に組み合わせて、ポータルサイトを簡単に作成・更新できるため、利用者にタイして最新情報を迅速に発信できるほか、最新の蔵書データなどをいつでも確認・検索可能なため、利用者や職員にとって利便性の高い検索環境を実現できる。

 また、都道府県内の市町村図書館のみならず、大学図書館、博物館など、関係機関の蔵書データを含めて一括で検索できる「横断検索機能」を搭載しており、利用者・職員は書籍の予約・取り寄せを効率的かつ迅速に行えるとのこと。なお検索結果では書誌が統合表示され、広域エリアでの蔵書情報をまとめて確認できるなど、見やすさに配慮した作りになっている。

 このほか、ユーザページとして、一般利用者向けトップページ(パブリック)、図書館職員向けコミュニティページ(グループ)、図書館職員向け個人ページ(パーソナル)の3種類を用意。コミュニティページでは、職員同士がWeb上でコミュニケーションを取れる機能を備えているため、職員同士の情報共有・情報交換の場として活用でき、図書館業務の円滑な運用に貢献するとした。

 加えてこのサービスはSaaS型での提供であることから、図書館ではシステムの保有・構築などを行う必要はなく、保守のコストも不要。インターネットに接続できるPCを用意するだけで、短期間でサービスを始められるメリットもある。また扱うデータは、富士通のデータセンター内で管理されるので、安心して利用できるとのこと。

 なお先行ユーザーとして、三重県立図書館が導入しており、評価などを行っているとのことだ。

 価格は、基本サービスの月額使用料が3万円(税別)からで、導入一次費用などが別途必要になる。富士通では、2014年度末までに約60団体での導入を見込んでいる。


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