冗長化機能を搭載したストレージ仮想化ソフト「VVAULT」新版
個人向け有償版、OEM版を新たに用意
新機能の概要 |
ライセンス体系 |
株式会社オレガは9日、ストレージ仮想化ソフト新版「VVAULT 2.0」のダウンロード提供を開始した。要望の多かった冗長化機能に対応している。
VVAULTは、Windows上で複数のストレージを統合して仮想ドライブを構築するソフト。個人向け無償版、法人向け有償版などを用意し、3月の発表以来、6カ月で1万3000件を超えるダウンロードを記録しているという。
新版では、仮想ドライブサービスを稼働させた状態でデータバックアップ、データリストア、データマイグレーションなどを実現する新技術「VVAULTライブ・テクノロジー」を実装。「ライブバックアップ」「ライブリカバリ」「ストレージリカバリ」「システムリカバリ」といった新機能を追加し、サーバーやストレージの障害に対応するデータ冗長化機能を強化した。
「ライブバックアップ」では、仮想ドライブの状態を監視し、差分データを自動的にバックアップ用仮想ドライブに同期できる。リアルタイム同期・時間帯指定同期の選択が可能で、VVAULTのシステムデータについてもバックアップが行われる。
「ライブリカバリ」では、仮想ドライブのディスク障害や接続障害を検知すると、バックアップ用仮想ドライブからオンラインで正常ストレージにデータを復元する。復元中もファイルサービスは継続されるため、エンドユーザーには影響を与えない。
「ストレージリカバリ」では、仮想ドライブを構成するストレージを切り離す際、そのストレージに保存されていたデータを自動でバックアップ用仮想ドライブから残存ストレージに復元できる。
「システムリカバリ」では、「ライブバックアップ」でバックアップされたVVAULTシステムデータを利用して、サーバーのシステム障害時にVVAULTを完全復旧できる。この際のファイルサービスについては、設定により稼働/非稼働が選択可能という。
なお、新技術の実装に併せ、ライセンスも一部改訂している。フリーダウンロード版「VVAULT Basic」、個人向け無償版「VVAULT Personal」、法人向け有償版「VVAULT Professional」に加えて、個人向け無償版にバックアップ・リカバリ機能と有償サポートを付加した「VVAULT Personal Plus」(月額525円)、および法人向け有償版をOEM用に一部機能制限した「VVAULT Professional OEM」(オープン価格)をラインアップした。
同社は今後、大規模システムへの対応やブロックレベルの仮想化、スマートフォンやクラウドサービスへの接続対応などを進めるとともに、パートナー各社と協力して2011年度内に3万ライセンスの提供を計画している。