NEC、クラウドサービスで石垣市と竹富町の情報共有を支援

地域生活・教育・子育て・健康の遠隔相談を実現


サービス概要
PCの利用イメージ

 NECは2日、沖縄県石垣市と竹富町に対し、統合コミュニケーションシステムをクラウドサービスで提供したと発表した。総務省が2010年4月に発表した「地域ICT利活用広域連携事業」の一環として、離島の地理的制約を緩和し、子育て支援、教育の充実、保健福祉など住民サービスの向上を目的としている。

 石垣市と竹富町には複数の島や集落が点在しており、住民サービスの均質化、円滑な情報共有、災害対策の強化が課題となっていた。これらをクラウドサービスによって解決するという。具体的には次のように利用される。

 公民館・保健相談所・役所/役場・小学校に専用PCを設置。住民はそのPCの画面上に表示された施設をクリックまたはタッチすることで市町の職員などを呼び出し、画面上で互いの顔を見ながら会話を行う。また、画面上で資料を共有し、資料に書き込みながら会話を進めるなど、視覚的に理解しやすい行政相談や教育・子育ての相談が行える。今後は、高齢者を対象とした健康相談サービスや、災害時の安否確認などにも利用する予定。

 併せて、複数の医療機関の医師/看護師や保健師同士の情報交換、各学校間、役所/役場間の情報交換にも活用。会議のための移動を削減し、素早く、高い頻度で情報共有・意見交換できる。また、メール一斉配信機能を用いて、学校から保護者への一斉連絡や、役所から住民への迅速な情報提供も行い、コミュニケーションの促進を図る。

 同クラウドサービスのほかに、RBC琉球放送、アドスタック博報堂と共同でデジタルサイネージシステムも提供し、石垣市・竹富町の情報提供の強化を支援するという。

 なお、今回のクラウドサービスは、NEC製ユニファイドコミュニケーションソフト「UNIVERGE Sphericall」を中核として構成されている。NECでは今後も同ソフトをベースとしたサービスの開発に努め、今後3年間で150の地方公共団体にクラウドサービスとして提供する計画。

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(川島 弘之)
2011/8/2 12:47