アジア太平洋地域のIPv4アドレス在庫が枯渇、日本でも通常割り振りは終了


 社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)は15日、アジア太平洋地域を管轄するAPNICのIPv4アドレス在庫が枯渇したことに伴い、日本でもIPv4アドレスの通常割り振りを終了したと発表した。

 JPNICでは、APNICからIPv4アドレスの割り振りを受けており、独自のアドレス在庫は保有していない。今回、APNICが持つ/8ブロック(約1677万アドレス)のアドレス在庫が最後の1つとなったことに伴い、APNICがIPv4アドレスの通常割り当てを終了。同様にJPNICでも通常割り当てを終了した。

IPv4アドレスの在庫状況

 APNICでは最後の/8ブロックからの分配について、新規の事業者またはIPv6への移行のために利用するとともに、初回割り振りまたは追加割り振り基準を満たす組織については1回だけ/22ブロック(1024アドレス)の割り振りを認めるとしている。APNICではこの分配方法について、最小分配サイズを/24ブロック(256アドレス)にすることなどを現在検討しており、今後分配ルールは変更される可能性もある。

 また、JPNICでは、既に分配済みのIPv4アドレスを効率的に利用するため、事業者間でIPv4アドレスの移転が行える制度を7月~8月に施行する予定。現在、移転制度の骨子案について意見募集を行っている。募集期間は4月28日まで。

 総務省や通信関連団体などからなるIPv4アドレス枯渇対応タスクフォースは15日、国内でIPv4アドレスの通常割り振りが終了したことを受け、ISPなど各事業者向けのアクションプランをアップデート。IPv4アドレスの枯渇により、IPv6への移行は事前準備から実行の段階に入ったとして、各事業者に早い段階でIPv6への対応を進めていくことを求めている。

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