日本IBM、高速データ分析処理を支援するインメモリコンピューティング向けアプライアンス


 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は7日、インメモリコンピューティングアプライアンス製品「IBM System x ワークロード最適化モデルfor SAP HANA」を発売する。出荷開始は5月27日の予定。

 「IBM System x ワークロード最適化モデルfor SAP HANA」は、業務システムのデータベースからデータをメモリ上に展開し、データの高速な分析処理を支援するアプライアンス製品。インメモリ処理を行うとともに、HDDよりも高速なSSDを、処理内容を保持する領域(トランザクション・ログ領域)として活用することで、検索、モデル化、分析をリアルタイムに実行できる。

 ハードウェアは、最新のXeon E7ファミリーを搭載したx86サーバー「IBM System x3690 X5」や「IBM System x3950 X5」を利用し、インメモリソフトウェアのSAP In-Memory Appliance softwareをあらかじめ搭載する。

 また、CPU数、メモリ容量などはリアルタイムでの検索、分析のワークロードに最適な構成を採用。5種類のモデルを用意した。さらに、スーパーコンピュータにも採用されているIBM開発の分散ファイルシステム「General Parallel File System(GPFS)」を搭載しているので、複数台を並列に接続して性能を高めることも可能だ。

 この製品を用いると、業務システムにIBM DB2とSAP ERPを活用している企業は、業務システムからアプライアンスへのデータ複製をリアルタイムに実行でき、刻々と蓄積される企業データをリアルタイムに分析できることから、ビジネス状況の変化を、きめ細かく把握できるという。

 なおこの発表にあたって、日本IBMの専門のコンサルティングチームが導入支援サービスを提供するほか、5月下旬からは、東京・中央区の同社の検証施設にて、導入前に稼働検証できる環境を無償で提供するとのこと。

 最小構成価格は1180万円(税別)からで、SAP In-Memory Appliance softwareのライセンスは別途必要となる。

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