「Internet Explorer 9」正式版が公開、日本語版は地震の影響で公開延期
Internet Explorer 9(英語版の画面) |
米Microsoftは米国時間14日、最新ウェブブラウザー「Internet Explorer 9(IE9)」の正式版を公開した。対応OSはWindows 7/Vista。英語版など各国語版が公開されているが、日本語版については地震の影響により公開が延期されている。
日本マイクロソフト株式会社では、ネットワーク回線への負荷軽減や節電への配慮などから、IE9日本語版の公開を延期することを13日に決定。日本版の提供日については、復旧状況を見ながら決定するとしている。
IE9では、HTML5やCSS3など標準規格への対応を強化。HTML5のvideo要素やaudio要素といった新機能に対応するとともに、他のブラウザーとも同じマークアップで動作する相互運用性の向上をキーワードとして挙げている。
パフォーマンス面では、レンダリングにGPUを用いることや、新しいJavaScriptエンジン「Chakra」の搭載により高速化を実現。ツールバーなどのアドオンによりパフォーマンスが低下している場合にユーザーに通知する「アドオンパフォーマンスアドバイザー」も新機能として搭載した。
ユーザーインターフェイス面では、ウェブページの表示領域を可能なかぎり広く取るシンプルなデザインを採用。標準設定では、「戻る」「進む」ボタンと、アドレスバーと検索ボックスを統合した「ワンボックス」、各ページのタブ、「ホーム」「お気に入り」「設定」の3つのアイコンが上部に表示されるのみとなっている。
また、Windows 7環境でサイトをタスクバーに登録する機能や、ダウンロードを一括して管理するダウンロードマネージャー、頻繁に訪問するサイトを表示する「新しいタブ」ページ、重要なステータス情報を下部に表示する「通知バー」などの機能が搭載された。
セキュリティ面での新機能としては、すべてのサイトでActiveXコントロールを無効化し、ユーザーが指定したサイトのみで有効化できる「ActiveXフィルター」機能を搭載。また、広告企業などによるユーザーの行動追跡を防止できる追跡防止機能も搭載された。
IE9の新機能などを紹介するキャンペーンサイト「Beauty of the Web」 | アドレスバーと検索ボックスが統合された「ワンボックス」 |