日本HPがSANストレージ「HP 3PAR」を強化、BladeSystem Matrixとの連携などを実現
日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は8日、スケールアウト型SANストレージ「HP 3PAR Utility Storage」の機能やラインアップを拡充すると発表した。サーバー、ネットワーク、ストレージを統合した統合インフラアプライアンス「HP BladeSystem Matrix」、ならびにスケールアウト型NASゲートウェイ「HP X9000 Network Storage Systems(以下、X9000)」との連携が強化されたほか、Windowsベースの災害対策ソリューション「HP 3PAR GeoCluster for Windows」を同日より販売開始する。
今回はまず、ITインフラの統合アプライアンスであるBladeSystem Matrixにおいて、利用できるストレージプラットフォームにHP 3PARを追加。これによって、集約された管理環境「HP Matrix Operating Environment」上で統合管理が行えるようになった。さらに「HP Storage Provisioning Manager」により、あらかじめカタログ化されたストレージリソースを、必要な時にプロビジョニングできるようになっている。
加えて、スケールアウト型ファイルサーバーソリューションであるX9000が、HP 3PARとの統合利用に対応。NAS型の共有ファイルサービスと、ユーザーごとに領域を分けたSANファイルサービスを1つのプラットフォームで提供可能になったため、ユーザーごとの管理と高度なセキュリティを維持しながら、リソースの共用とパフォーマンス向上を実現する。
また、Windowsベースの災害対策を支援するミドルウェア製品、HP 3PAR GeoCluster for Windowsを新たに提供する。この製品では、データのリモート複製機能「HP 3PAR Remote Copy」がWindows Server Failover Cluster(WSFC)と連携し、距離の離れたクラスタを構成することによって、アプリケーションの可用性を向上させるという。
さらにアプリケーションのフェイルオーバー/フェイルバックの自動化を行えるので、管理工数の削減が期待できるほか、Hyper-Vのオンラインマイグレーションを活用すると、仮想マシンの迅速かつ動的なマイグレーションも実現するとのこと。
なお、利用にあたっては、サーバー1台ごとにサーバー使用権が、HP 3PARシステムごとにシステム使用権が必要となる。価格はそれぞれ、94万5000円、105万円。