富士通、次世代スーパーコンピュータ「京」を出荷開始


 富士通株式会社は28日、「次世代スーパーコンピュータ」の開発・製造を行い、同日より出荷開始すると発表した。開発目標性能の10ペタFLOPSを意図して、「京(けい)」という愛称が付けられている。

「次世代スーパーコンピュータ」(イメージ)

 同製品は、文部科学省が推進する「革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の構築」計画のもと、独立行政法人理化学研究所(理研)と共同で取り組んでいたもの。富士通が独自開発したCPU「SPARC 64 VIIIfx」を搭載する800台以上のコンピュータラックや、8万個以上のCPU間を相互に接続するための「6次元メッシュ/トーラス」トポロジーを持つインターコネクトなどから構成されている。

 なお、コンピュータ本体の製造は、富士通のコンピュータシステムの基幹工場に位置付けられている、株式会社富士通ITプロダクツ(石川県)で行われるとのこと。出荷されたコンピュータは、兵庫県神戸市にある理研の計算科学研究機構に納入され、2012年秋の供用開始を目指して設置・調整が行われるという。

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