NEC、地方公共団体向けの基幹業務クラウドサービスを強化-証明書のコンビニ発行を支援


 日本電気株式会社(NEC)は2日、SaaS型の地方公共団体向け基幹業務システム「GPRIME for SaaS」を強化すると発表した。新たなサービスメニュー「GPRIME for SaaS/コンビニ交付」を追加し、同日より販売を開始する。

 GPRIME for SaaSは、地方公共団体での「住民情報」「総合窓口」「財務会計」といった基幹業務を、SaaS形式で提供するサービス。今回の強化により、コンビニに設置されたキオスク端末から住民票の写しなど各種証明書を入手できる「コンビニエンスストアのキオスク端末による証明書等の交付」(以下、コンビニ交付)業務が新たに提供可能になったという。

 各地方公共団体がコンビニ交付サービスを提供するためには、総合行政ネットワーク(LGWAN)を通じて「証明書交付センター」に、各団体の証明発行サーバーを接続する必要がある。「GPRIME for SaaS/コンビニ交付」では、この証明発行サーバーを高セキュリティなデータセンターに設置し、証明書を交付するために必要な機能を、SaaS形式で地方公共団体向けに提供する。

 各地方公共団体ではこれを活用することにより、証明発行サーバーを自前で構築・運用する必要がなくなり、サービス導入期間の短縮やシステム開発・運用コスト(TCO)の約30%削減、といったメリットを提供できるとのこと。

 また、証明発行サーバーをデータセンターにて専門要員が運用することで、従来は難しかった、職員の就業時間外の運用も可能になる。さらには、地方公共団体の窓口業務時間外に交付が可能となるので、住民に対する利便性の向上といったメリットも提供できるとした。

 NECでは、今後3年間で90団体への提供を目指している。

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(石井 一志)
2010/9/2 15:05