iPadの大画面で社外からグループウェアを活用、「CACHATTO」新版
代表取締役の坂本史朗氏 |
株式会社いいじゃんネットは23日、企業のメールやグループウェアを社外から利用可能とするモバイルソリューション新版「CACHATTO(カチャット) Ver4.5」を発売した。
CACHATTOは、携帯電話やスマートフォンなどにデータの履歴を残すことなく、いつでも、どこでも、安全に、企業内メールやグループウェアを利用できる製品。
エンドユーザーがモバイル端末から、いいじゃんネットの運営する社外の「CACHATTOアクセスポイント」にリクエストを送信。社内に設置した「CACHATTOサーバー」からCACHATTOアクセスポイントへポーリングする(要求がないか定期的に問い合わせる)仕組みを用いて、エンドユーザーへのリクエスト・レスポンスを実現する。
「このため、外部からの要求に対してDMZやリバースプロキシが不要。ファイアウォールの内側に設置するCACHATTOサーバーには外部IPアドレスを振る必要もないため、不正アクセスの心配がない」(代表取締役の坂本史朗氏)というセキュリティの高さが特長だ。
CACHATTOの特徴や画面イメージ | 対応グループウェア |
システムイメージ | CACHATTOサーバーから外部のアクセスポイントへポーリング。社内リソースを何ら外部にさらす必要がないため、高いセキュリティが保たれる |
Safariの代わりに、CACHATTO SecureBrowser(iPad)をiPad端末に導入して利用する |
新版ではiPadに対応したほか、添付ファイルのイメージ変換機能を含む、40カ所以上の機能拡張と修正を施した。
iPad対応は、別売りの「iPhone/Android/iPad対応オプション」をCACHATTOサーバー側に追加して利用する。iPadで利用するにあたっては、標準のSafariではセキュリティに不安が残るため、iPad向けのCACHATTO専用ブラウザ「CACHATTO SecureBrowser(iPad)」もオプション提供を開始。これを各iPad端末に導入することで、Safariでは不可能なID認証による端末識別、データの非キャッシュを実現する。
添付ファイルイメージ変換機能では、メールの添付ファイルをCACHATTOサーバー上でイメージ画像に変換し、PCやモバイル端末で閲覧可能。CACHATTOを介してイメージ画像を表示するので、端末側にデータは残らない。
坂本氏は「ファイアウォールなどの設定変更は不要。平均導入時間は約2.6時間で、簡単に導入できる点も評価されている」と、導入のしやすさなどもアピールする。
端末は、NTTドコモ/au/ソフトバンクのケータイのほか、iPhone、Xperia、HTC Desireなどを含む主要スマートフォンに対応する。対応グループウェアは、Lotus Notes/Domino 6/6.5/7/8/8.5、Microsoft Exchange 2000/2003/2007、サイボウズ Office 6/7/8、desknet's V4.5など。
価格は、CACHATTO V4.5(本体)が30ユーザーで初年度55万100円(税別)から、次年度以降26万2200(同)から。iPhone/iPod touch/iPad対応オプションが15万円(同)/サーバー。CACHATTO SecureBrowser(iPad)が初年度1800円(同)/ユーザー、次年度以降600円(同)/ユーザー。
1ユーザー(1ID)につき、4台の端末を登録可能。このため、新着通知をケータイにメールさせ、iPadを使って社内リソースを利用するといった使い方ができる。
いいじゃんネットでは、今後1年間で国内企業200社、2万ライセンスの新規導入を見込む。
iPadでCACHATTOを利用 | ログイン後のトップ画面。各種機能のアイコンが並ぶ |
メール機能を利用している様子 | 画面が大きいのでメール本文も読みやすい |
【左】サイボウズOfficeを利用している様子と、【右】desknet'sを利用している様子。これらグループウェアをiPadの大きな画面でタッチ操作できるのはやはり感動的だ |