NTTドコモ、音声、FAX、メールの複数手段による一斉同報が可能なサービス


 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)は5日、音声、FAX、メールの複数手段による一斉同報が行える「一斉同報通信サービス」を発表した。7月8日より提供を開始する。

 一斉同報通信サービスは、広域、多拠点間における迅速な情報共有を、複数の手段により可能にするもの。防災用途などの緊急時の通信手段や、日常業務におけるグループ通話など、同報機能を必要としている官公庁や自治体、法人を主な対象に提供される。

 音声通話では、ユーザーがあらかじめ設定しておいた同報メンバーを一斉に呼び出せ、双方向の通話を利用化可能。FOMA携帯電話以外に、衛星携帯電話のワイドスター/ワイドスターII、固定電話も同報メンバーに加えられる。提供開始当初は、最大20拠点までのメンバーに対応し、2010年秋以降には、最大200拠点までを一度に呼び出せるようにする予定という。FAXとメールについては、提供開始時から最大200拠点に対応可能で、メールはFOMAとPCに対して、FAXはG3 FAXとワイドスターIIに対して送ることができる。

 一斉呼び出しや呼び出し結果の確認は、インターネットに接続したPCから実行可能で、発進はこのほか、音声通話はFOMAとワイドスターII、FAXはG3FAにも対応する。また、一斉同報に必要なシステムはドコモ側で構築することから、ユーザー側では専用システムの構築は行う必要がなく、導入期間の短縮、初期費用や運用コストの削減などを図れるとしている。

 費用は、初期費用(契約事務手数料)と、同報利用の有無にかかわらず必要な月額料金、着信側で必要となる通話・通信料からなる。このうち契約事務手数料は2100円で、月額料金は、音声同報利用料が1契約あたり8715円、音声同報番号利用料が1同報グループあたり105円、FAX・メール同報利用料が1契約あたり3885円、同報利用者管理料が1メンバーあたり1050円。

 通話・通信料は、音声の場合、ワイドスター/ワイドスターIIが63円/分、FOMA/mova(従量制)が15.12円/分、FOMA(定額制)が1ユーザーあたり一律月額945円、固定電話(NTT東西)が8.4円/3分、他事業者端末(一部事業者)が18.9円/3分。FAXの場合は、 G3FAX(NTT東日本・西日本)が47.25円/分、ワイドスターIIが無料。メールも無料となっている。

複合同報の場合の例
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(石井 一志)
2010/7/5 16:28