シマンテック、100～500名の中堅企業向け情報保護スイート製品

プロダクトマーケティングの広瀬努氏

　株式会社シマンテックは29日、中堅企業向けの新製品「Symantec Protection Suite Advanced Business Edition（以下、Advanced Business Edition）」を発表した。エンドポイント保護、メールセキュリティ、バックアップ＆リカバリを含んだ情報保護スイート製品。7月5日より販売する。

　Advanced Business Editionは、従来の「Small Business Edition」（100名未満）と「Enterprise Edition」（500名以上）の間に位置づけられる情報保護スイート製品の新ラインアップ。100～500名の中堅規模を対象に、エンドポイント保護、メッセージセキュリティ、バックアップ＆リカバリを丸ごと提供する。

　バンドルされるのは、エンドポイント保護製品「Symantec Endpoint Protection」「Symantec AntiVirus for Macintosh」、メッセージセキュリティ製品「Symantec Brightmail Gateway Virtual Edition」「Symantec Mail Security for Microsoft Exchange」、バックアップ＆リカバリ製品「Symantec Backup Exec System Recovery Server/Desktop Edition」。

Advanced Business Editionの位置付け	Advanced Business Editionのバンドル製品一覧

　加えて、Webベースのポータル型管理コンソール「Symantec Protection Center」が標準添付される。Symantec Endpoint Protectionのほか、「Symantec DLP」「Symantec Critical Systems Protection」「Symantec IT Analytics」などにシングルサインオンでアクセスできる統合管理ツールで、IT管理者の少ない中堅企業の管理負荷を軽減する。

　Advanced Business Editionの新規購入の価格は、100ライセンスで9800円/ユーザー、300ライセンスで9200円/ユーザー。他社乗り換えの価格が、100ライセンスで5400円/ユーザー、300ユーザーで5100円/ユーザー。なお、Symantec BackupExec System Recover Server Editionは、50ライセンスごとに1本付属という提供形態。300ライセンス購入すれば6本付属し、6台のサーバーをバックアップ＆リカバリできる。

　プロダクトマーケティングの広瀬努氏は、Advanced Business Editionのライセンス費用削減効果を次のように紹介。「Symantec Endpoint Security単体×300ライセンスを保有するユーザーが、スイート製品に移行した場合、クロスグレード価格は合計153万円（税別）。各製品を単体購入した場合の約479万（同）よりも、1/3ほどにコスト削減できる」。

Symantec Protection Centerの画面例	Advanced Business Editionのライセンス費用削減効果

　これに併せて今回は、100名未満を対象としたSmall Business Editionで価格改定も実施。こちらは中小企業にエンドポイント保護とバックアップ＆リカバリを提供する下位版スイート製品。

　価格改定では、30ライセンスの新規購入時で約50％オフの6600円（税別）/ユーザー、他社乗り換え時で約30％オフの4000円（同）/ユーザー、更新時で約40％オフの3300円（同）/ユーザーで提供する。

　広瀬氏は、「IT管理者の少ない中小企業にとっては『情報損失』が課題だが、同時に『バックアップ＆リカバリ』も重要なテーマとなっている。セキュリティ脅威は多様化・複雑化し、パターンマッチングによる保護では防ぎきれない事例も出ている。今回のAdvanced Business Editionをはじめとするスイート製品では、メールゲートウェイで不正なメールをはじき、エンドポイント保護で基本的なセキュリティを確保し、それでも脅威を防ぎきれなかった場合に、容易に環境を復元できるバックアップ＆リカバリをセットにすることで、中小企業の課題を低コストに解決するものになっている」と新製品の価値を説明した。

Small Business Editionのバンドル製品一覧	価格改定の内容