日本HP、仮想化環境に対応したネットワーク管理ソフト「NNMi 9」


 日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)は24日、仮想化・クラウド環境に対応するネットワーク管理ソフトの新版「Network Node Manager i 9.0 software(以下、NNMi 9)」を発表した。7月1日より販売する。

 同製品は、ネットワーク状況を監視し、障害ポイントや原因を解析するツール。新版では収集する情報を拡大するとともに、障害原因の自動解析機能をさらに強化。管理画面のインターフェイスも改良した。

 上位版となる「NNMi 9 Advanced」では、仮想化やクラウド環境に対応するため、VMware ESXの仮想化環境の監視をサポート。物理的なルーターやスイッチの管理と同様に、VMware ESXのホストと仮想マシンを自動的に識別し、接続形態をトポロジーマップやイベントリ画面で管理できる。加えて、IPv6の監視もサポート。IPv4/v6混在環境を一元管理できるため、効率的に次世代ネットワークと既存ネットワークの統合監視が行える。

 障害発生時の根本原因分析機能では、分析アルゴリズムのパターンを拡充し、仮想化やクラウド環境の障害多様化に対応。従来以上に高精度な根本原因分析を実現するとともに、障害を集約し、各障害の相関関係を導き出して画面表示できるようになった。これにより、問題の根本原因とそのほかの障害を同時に解決することが可能なため、管理工数を削減できるという。

 また、ネットワーク構成情報検出の機能として、「レイヤ2/3自動ディスカバリ」「デバイスコンポーネント監視」に加え、「カード/ポート監視」に対応。ネットワーク機器のカード/ポート特有の情報を収集し、それぞれの状態や設定内容を一覧表示できる。

 このほか、アドオンモジュール「HP NNMi Smart Plug-in(iSPI)」の機能を拡張。性能管理機能の「iSPI for Performance」では、新たにトラフィック情報を収集する「Traffic」、回線の揺らぎを計測する「Quality Assurance」を提供。Trafficでは、ネットワーク機器のポートごとにトラフィック量を把握でき、トラフィックが集中して高負荷になっているネットワーク機器の障害を未然に防げる。一方、Quality Assuranceでは、高速性が求められるネットワーク機器の性能を効率的に管理し、テレビ会議システムの音声と映像のズレによる品質劣化などを防げる。

 NNMi 9の価格は、50万4000円から。上位版のNNMi 9 Advancedが126万円。

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