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AI/生成AIに100万円以上の投資予定企業が約7割に到達、デル・テクノロジーズ「中堅中小企業IT投資動向調査2026」

 デル・テクノロジーズ株式会社は21日、日本の中堅中小企業のIT担当者を対象に実施した「中堅中小企業向けIT投資動向調査2026」の結果を発表した。

 今回の調査では、メモリ/SSD価格の高騰、Windows 11以降を見据えたクライアント環境の刷新、仮想化基盤やHCIから次世代アーキテクチャへの移行(脱VM/HCI)、生成AIの急速な普及といった大きな変化が、中堅中小企業のIT投資判断にどのような影響を与えているのかに焦点を当てている。合わせて、ランサムウェアをはじめとしたサイバー脅威への備えや、限られた人材・予算の中で「攻め」と「守り」のIT戦略をいかに両立させるかという課題についても分析している。

 IT予算については、業績好調な企業は41%と4ポイント増加し、IT予算増額企業は35.6%とコロナ禍以降で最大レベルに回復した。業績好調な企業ではIT投資額がその他企業の約1.5~2倍と大きく、IT予算とIT人材の両方に先行投資を行っている傾向が見られた。

 PC運用などの従来業務は「変わらない」が中心となる一方、生成AI開発や情報戦略策定・IT人材管理など「攻めのIT」領域で勤務時間が増加している。

 中堅中小企業の年間IT投資額は微減となったが、サーバー・ストレージ・バックアップなどのインフラ投資は軒並み2桁%増加した。既存環境の運用業務にかかる時間は前年度比で5.1%減少している一方、AI活用を含めた情報戦略策定・システム開発/導入が増加している。

 メモリやSSDの高騰による投資行動については、PCの刷新は「予定通り」が44.0%、「前倒し」が22.4%となった。一方でサーバー刷新は3割超が保留と回答しており、見極めに慎重な姿勢がうかがえるとしている。

 Windows 11への移行については、7割弱が完了している一方、約3割は「一部のみ/これから」と回答しており、旧OSを抱えたまま長期利用している層が残存し、サポート切れのリスクを抱えるPCが一定数残っている。PCの更新サイクルは「5年以上」が過半数(52.8%)を占めており、性能不足やセキュリティを満たしていない期間が長期化する懸念があると分析している。

 セキュリティ事故については、直近半年で約6社に1社(16.2%)が何らかのセキュリティ事故を経験している。被害内容はフィッシング詐欺、ランサムウェア、不正ログインが上位となっている。

 ランサムウェア対策では「バックアップ」が最も重視(61.2%)されている一方、データ復旧に自信がある企業は約4割にとどまり、備えと確実な復旧の間にギャップが存在している。また、防御の主流はバックアップだが、多層防御と具体的な導入計画が特に中小企業で大きく不足している。

 セキュリティ運用の課題は、ポリシー未整備やパスワードルールなしといった「ゼロからの整備」型課題は微減傾向にあるが、「どこまで実施できているか分からない」「最新の脅威情報の収集先がない」「パッチ適用・脆弱性対応が追いつかない」といった運用、可視化、継続的改善に関する課題が前年より目立つようになっている。

 また、SASE/ZTNAやIAMといったゼロトラスト関連技術を導入する企業でも、被害は必ずしも減っておらず、ツール導入だけでなく、運用プロセスの構築や従業員教育の有無が成否を分けていると分析している。

 クラウドサービスの利用動向については、IaaSの普及率は約39%で頭打ちの傾向となった。一方、オンラインストレージは半数超が本格利用段階に達している。

 IaaSの利用用途は、グループウェアやファイル管理、バックオフィス業務を中心にクラウド利用が進む一方で、受発注・生産・在庫などの基幹系システムのクラウド移行は限定的な状況となっている。利用サービスでは、AWSとMicrosoft Azureが突出している。

 DXの取り組みについては、ワークフロー電子化など「電子化・見える化」が主戦場となっており、約半数の企業が、DXが「進んでいない・遅れている」と自己評価している。

 AI/生成AIに100万円以上投資を予定する企業は68.1%に達し、本格投資対象に昇格している。一方、AI PCの活用は限定的となっており、2026年は「AI PCの実験フェーズ」から「用途が明確な業種での本格活用」へ移行する過渡期であり、AI投資自体の大幅な増加によってAI PCのニーズも連動して拡大する傾向にあるとしている。

 ITインフラの動向については、全体では「物理中心」が約6割だが、500人以上の企業では仮想・コンテナなどの「非物理中心」が約6割に達している。データセンターの利用については、利用企業の約6割が何らかの課題を抱えており、特に従業員規模が大きいほど「運用コスト」と「人材・スキル不足」が顕在化している。

 GPUサーバーの導入は、全体で1割未満の少数派となっているが、導入企業では推論・学習・VDI/可視化など用途が分化し、AI PCやモジュラーDCと組み合わせたハイブリッド構成を志向する動きが見られた。