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ソフトバンクとエリクソン、無線アクセスネットワークにおけるAIの有効性を検証
日本で初めて「AI in RAN」を5G商用ネットワークで実証
2026年8月21日 08:30
ソフトバンク株式会社とエリクソン・ジャパン株式会社(以下、エリクソン)は20日、ソフトバンクの5G商用ネットワークにおいて、エリクソンの「AI in RAN」ソフトウェアの機能である、AIネイティブリンクアダプテーション用スケジューラーの有効性を日本で初めて実証したと発表した。
実証では、エリクソンの「AI in RAN」を活用し、RAN(無線アクセスネットワーク)の内部にAIを直接適用してリアルタイムに動作させ、5G商用ネットワーク環境でスペクトル効率やユーザースループット、堅牢性、安定性を評価した。その結果、従来の技術と比較してスペクトル効率が最大約25%、下りユーザースループットが最大約50%向上したほか、すべての評価エリアにおいて、スペクトル効率と下りユーザースループットが共に平均約10%改善し、一貫して性能を向上できることを確認した。
ソフトバンクとエリクソンは実証の背景として、生成AIなどの普及により、AIアシスタントや自律型エージェント、没入型アプリケーションなどが日常的に使われるシーンが増加していると説明する。こうしたサービスの利用拡大に伴い、モバイルネットワークにおいては、トラフィックの増加に加え、新たなトラフィックパターンや、より高度な接続ニーズへの対応が求められており、必要な場所で信頼性の高い通信サービスを提供することが重要だという。
しかし、こうした需要には、ネットワーク容量の増強だけでは十分に対応できないとして、RANにAIを直接適用することで、無線環境やトラフィックの変化に柔軟に対応し、ネットワークの性能と効率を最適化するとともに、既存のリソースを有効活用できると説明する。
ソフトバンクとエリクソンは、エリクソンの「AI in RAN」の機能の一つであるAIネイティブリンクアダプテーション用スケジューラーを、5G商用ネットワークで実証することで、AIネイティブ技術が既存のネットワークの性能を高め、次世代のAIサービスを支える高性能な通信基盤の構築に貢献できることを確認した。
従来のリンクアダプテーションの最適化手法は、主にオフラインでの分析や静的なパラメーター設定に基づくルールベースのアルゴリズムに依存していたが、エリクソンのAIネイティブリンクアダプテーション用スケジューラーは、通信基地局のベースバンド装置上にあるAIのリアルタイムな判断に基づいて実行できる。
AIモデルが複雑かつ刻々と変化する無線環境への対応を学習して推論することで、セル境界や電波干渉が大きいエリア内のユーザーに対するリンクパラメーター設定の最適化、セル境界や混雑したエリアなどの厳しい無線環境下におけるユーザースループットの安定化、スペクトル効率の向上による、既存周波数帯域でのトラフィック収容能力の拡大といった効果を実現できる。
両社は実証により、5G-Advancedや将来の6Gに向けた連携を通して、AIが高性能かつセキュアで柔軟なネットワークの実現に貢献できることを確認したと説明する。今後両社は、ソフトバンクのネットワークから得られた知見と、エリクソンの「AI in RAN」に関する専門知識を組み合わせることで、ソフトバンクの運用環境に即したネットワーク性能のさらなる向上と、AIネイティブなRANソフトウェアの継続的な進化を目指すとしている。
