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NECとCrypto Garage、デジタル資産を保管・管理するカストディシステムの開発に向け協業
2026年6月8日 08:00
日本電気株式会社(以下、NEC)と株式会社Crypto Garageは5日、国産のデジタル資産カストディシステム開発に向けて協業すると発表した。
デジタル資産カストディシステムとは、カストディアン(投資家の代わりにデジタル資産を保管・管理する金融機関)が預かり資産を保管・管理するためのシステム基盤で、安全な入出庫指示や残高管理などを行う。両社は、金融機関や機関投資家、企業向けに、金融商品取引法の改正を見据え、高い信頼性と高度なセキュリティの両立を目指してシステムを開発する。
両社はシステム開発の背景として、暗号資産の投資目的での利用が国内外で拡大し、今後ビットコインETFなどの金融商品の普及やステーキングなどによる取引量の増大も期待されることから、金融機関ではより高品質で信頼性の高いカストディシステムが必要になると説明する。一方で、現在普及しているカストディシステムの多くは海外企業が提供しているため、日本語対応、国内の法規制や商慣習への対応、およびサプライチェーンリスクの管理が課題となっている。そのため、日本企業が開発する高度なセキュリティを備えたカストディシステムが求められているという。
協業では、金融システム開発の豊富な実績や、サイバーセキュリティ領域、AIなどの技術活用によりリスクに事前対処するRiskTech領域でアセットと知見を持つNECと、デジタル資産領域での豊富な実績を持つCrypto Garageが国産のカストディシステムを開発し、金融機関、機関投資家、企業への提供を目指す。
NECは、金融機関の業務フローに最適化された管理者向け業務アプリケーションや、利便性の高いクライアントアプリケーションの開発、およびカストディシステムの基盤構築を担当する。基盤の構築にあたっては、NECの「BluStellar金融機関向けモダナイゼーションプログラム」などを活用し、急速に変化する市場環境や制度更新にも即応できる、柔軟で変化に強いシステムを実現する。また、各金融機関のシステムとのシームレスかつ安全な連携も視野に入れている。
Crypto Garageは、法人向けカストディ業務(暗号資産の預かり・管理)における知見と、企業が戦略的に暗号資産を保有する暗号資産トレジャリー領域での実績を生かし、高度な秘密鍵管理技術(ウォレット、署名など)や、AML/CFT(マネーロンダリング、テロ資金供与対策)に準拠したバックエンドの開発・提供を担当する。
NECとCrypto Garageは、2026年内にシステム開発に着手し、2027年中に予定されている法改正施行を見据え、改正後の速やかな稼働開始を目指す。システムは、デジタルアセット全般の柔軟な管理や、将来のステーブルコインの保管・管理ニーズも視野に入れ、拡張性の高い設計で検討を進める。
また、国産カストディシステムおよびウォレット技術の標準化・普及に向けて、金融機関を巻き込んだコンソーシアムの組成も視野に入れ、業界全体の発展に寄与していくとしている。