ニュース

富士通、2025年度連結業績は減収増益も過去最高益を更新、利益率10%超の「マイルストーン」を達成

「100周年」に向けた10カ年計画に取り組む

 富士通株式会社は28日、中期経営計画の最終年度となった2025年度の連結業績を発表。富士通の時田隆仁社長 CEOは、「全社連結の利益率で10%超、サービスソリューションの利益率で15%超という数値は、富士通の経営において通過すべきマイルストーンであると考えていた。これを達成することができた。2025年度までの成果によって、今後のさらなる成長に向けたスタートを切ることができる」と総括した。

富士通 代表取締役社長 CEOの時田隆仁氏

 全社連結の調整後営業利益率は、2020年度の6.6%から2025年度には11.2%へと拡大。サービスソリューションでは、6.0%から15.4%へと2倍以上に伸長した。

全社連結業績の推移
サービスソリューションの業績推移

 「富士通は、2020年度から6年間にわたって、収益性の高いサービスソリューションビジネスを中心とする事業ポートフォリオへの変革を進めたほか、人材を含む経営基盤の強化、システムやプロダクトの開発およびデリバリーの標準化、効率化、自動化を進め、収益力を高めてきた。利益率が2桁台となったことは大きな成果である。キャッシュ創出力も拡大し、成長投資に向けた基礎体力がついてきた。また、主力のサービスソリューションビジネスでは、規模拡大と収益性改善の両方を進めることができた」と振り返った。

 時田社長 CEOは、2019年6月に社長に就任して以降、ノンコア事業の整理、ジョブ型をはじめとする人事制度の改革、不採算・低収益率の事業やリージョンの閉鎖などを実施してきた。

 また、2021年に時田社長が発表したFujitsu Uvanceは、サービスソリューション事業の30%を占める規模にまで拡大。売上収益は7000億円に到達している。モダナイゼーションの売上収益の約4000億円とあわせると、サービスソリューション事業の41%を占めることになる。

Uvance/モダナイゼーションの売上推移

 「富士通は、人月ビジネスであるシステムインテグレーション事業による収益構造から、価値や成果ベースの収益構造への変革の手応えを実感している。Uvanceやモダナイゼーションは継続的に進化し、富士通の事業の中核であり続けることになる。今後数年で、Uvanceの構成比は50%となり、その先には70%へと上げていくことを目指す。これによって、人月ビジネスから脱却する。これができる実感や、手応えは十分に感じている。ワークロードやデータ量などをベースに課金するなど、プライシングモデルにも工夫の余地はあるが、お客さまの理解を得ながら進めていきたい。また、提供するすべてのソリューションはAIが駆動するものへと進化することになる。それに向けて富士通自身も変革していく」との方向性を示した。

サービスソリューションビジネスの変革

 また、2026年度からスタートする次期中長期経営計画の位置づけについても言及した。

 時田社長 CEOは、「これまでは3年単位で経営計画を定め、目標達成に向けた進捗を説明してきた。2026年度からは、2035年度までの10年間をとらえた経営ビジョンを定め、その実現に向けて取り組むことになる」との考え方を明らかにした。

 「中長期経営ビジョン2035」の詳細については5月28日に公表する予定であるが、基本方針として、「2026年度からは、テクノロジーをコアに、スピードと規模を一層追求し、顧客や社会とともに成長する企業になることを目指す」と発言。

 「これまでの変革によって整えた経営環境を最大限に活用し、さらなる企業価値向上に取り組む。既存ビジネスの収益力の向上と、次の成長をドライブし、支える新規ビジネスの創出と拡大は、異なる時間軸で投資や開発を進める必要があるため、10年間の経営計画として策定することにした」と説明した。

次期中長期経営計画の位置づけ

 2035年度は、富士通にとって100周年を迎える節目の年であるとともに、富士通の成長を支えたメインフレーム事業が終息する年になるという。

 「新たなコンピューティング基盤であるAIスーパーコンピュータや、量子コンピュータが実用段階に入っていることが予測されるタイミングである。この10年間は、ビジネスや社会全体が、AIドリブンへと変容していくなかで、テクノロジー企業である富士通は、そこに最も貢献することができる企業になると確信している。テクノロジーの成長や進化が急激であり、10年後の社会の姿や富士通の姿は確かではない。つまり、変化に追従する経営では立ち行かないことを意味している」とした。

 その上で、「富士通は、CPU開発、光ネットワーク技術、AIなどを1社で保有する世界でもユニークなテクノロジー企業である。HPCや量子コンピュータの実機を開発できる日本で唯一の技術を有しており、地政学上や、安全保障の観点からも大きな責任を有する企業である。顧客基盤はパブリックセクターを含む、全産業セクターに及び、50年以上にわたり、業務アプリケーションの開発や運用、保守にも携わってきた」と富士通のユニークなポジションについて指摘。

 そして、「AIなどの社会実装には、いま存在している業務や、それを支えるITの理解を通じた新たな業務設計や新技術の適用、実装が不可欠である。富士通は、ラストワンマイルに届く、現場知見や対応能力を持ち、テクノロジードリブンの顧客業務や社会の変容をリードすることができる企業である」と語った。

 富士通の強みは、唯一のテクノロジーと、豊富な業務および業種の経験、知見であることを強調。ここにAIを組み合わせて、顧客や社会の課題解決につながるソリューションを開発、提供するという。

 「日本で開発した高信頼の技術をベースに、グローバルパートナーのテクノロジーも組み合わせて、機能、品質、安全性も担保するソブリンなテクノロジー基盤を提供する。また、富士通は、日本の防衛などに関しても、果たす役割が拡大することになる。信頼できるソリューションをトータルに提供し、お客さまや社会、世界の平和秩序に貢献したい」と述べた。

 富士通では、「Physical AI」、「Social Resilience」、「Digital Twin」、「Computing」の4つを重点領域とし、ミッションクリティカルなビジネスや、それを支える活動を担う役割を果たし、ここで新たな事業機会を創出することになるという。

コア テクノロジーによる事業成長機会の創出

 例えば、Physical AIの領域では、日本の製造現場を強くするために、現場知見の集積および共有が可能なプラットフォームを提供し、利用各社の競争力を高めることができる環境を実現するという。Social Resilienceでは、医療現場を経営の側面から支援するAIエージェントを活用し、電子カルテシステムや個人向けアプリケーションを高度化し、さらなるデータ活用を促し、患者に向き合う現場づくりを支援する。

Physical AI

 時田社長 CEOは、「富士通がこれらの取り組みを実行するためには、自らを変革する必要がある」とし、「企業活動のすべてをAI-drivenとする。その技術や経験、ノウハウをお客さまのAI-driven経営に役立ててもらう。そのために、AI-driven開発の拡大、人材ポートフォリオの進化、経営基盤の高度化に取り組む」とした。

 「AI-driven開発の拡大」では、2026年1月に、要件定義から実装、テストまでをAIで自動化する開発環境の運用を開始。この基盤を適用可能なプロジェクトに順次拡大するとともに、生成AIを活用することで、顧客の経営や事業のスピードを向上させるとともに、富士通の継続的な収益性向上にも取り組むという。

 「人材ポートフォリオの進化」では、これまで取り組んできた事業ポートフォリオ変革に続き、2026年度からは人とAIの協働を前提とする人材の高度化を進めるという。コンサルティング、データ&AI、先端技術研究など、成長と高い付加価値を生む領域に人材を重点的に投入するという。

 そして、「経営基盤の高度化」においては、One Fujitsuプログラムによって構築した、グローバルで標準化したデータ基盤をベースに、2026年度からは自社のAIを活用したAI-driven経営を本格化。意思決定や経営判断のスピードと質を高めるという。

 「テクノロジー企業として、自社で率先して新たな技術活用を実践し、その成果をお客さまへのリファレンスとして提供することを積極化する」とした。

富士通自身の変革

2025年度連結業績は減収増益

 一方、同社が発表した2025年度(2025年4月~2026年3月)連結業績は、売上収益が前年比1.3%減の3兆5029億円、営業利益は同31.4%増の3483億円、調整後営業利益は同27.1%増の3905億円、税引前利益が同49.6%増の4090億円、当期純利益が同104.5%増の4494億円となった。

決算概況(連結)

 富士通の磯部武司副社長 CFOは、「2025年度は、サービスソリューションは増収だったが、ハードウェアおよびユビキタスは減収となった。調整後営業利益は全セグメントで増益となり、連結合計は、4期連続で過去最高益を更新した。当期純利益では、本業の増益に加え、新光電気やゼネラルなどの事業売却益を計上したことで、倍増している。キャッシュ創出力も拡大している」と述べた。

富士通 代表取締役副社長 CFO の磯部武司氏

 2025年度のセグメント別業績では、サービスソリューションの売上収益が前年比4.5%増の2兆3469億円、調整後営業利益は同24.7%増の3614億円となった。調整後営業利益率は2.5ポイント改善し、15.4%となっている。サービスソリューションのうち、国内の売上収益は前年比7.0%増の1兆7717億円、海外の売上収益は同2.5%減の5752億円となった。

サービスソリューションの概況

 磯部CFOは、「サービスソリューションは、再編の影響などを除くと売上収益は5.6%増となり、国内ビジネスでは8.3%の増収となる。調整後営業利益は、計画並での着地となり、過去最高益を更新した。成長を牽引したのはUvanceとモダナイゼーション。いずれも、中期経営計画の目標を上回った」という。

 サービスソリューションにおける採算性改善によって、利益増は437億円となり、2025年度第4四半期のグロスマージン率は前年比2.0ポイント改善し、38.7%となった。

 「開発標準化、自動化、標準デリバリーモデルの拡充、習熟効果の向上などが貢献した。デリバリープロセスへの生成AIの適用に向けて、セキュアな開発環境を、日本および海外36カ国に提供し、活用の裾野拡大に取り組んでいる」という。

 サービスソリューションのうち、Fujitsu Uvanceの売上収益は前年比46.9%増の7093億円となり、サービスソリューション全体に占める売上構成比は、前年度の21%から30%に拡大した。「ターゲットとしていた7000億円を上回ることができた」(磯部CFO)という。

 内訳は、Verticalの売上収益が前年比69%増の2968億円(前年同期実績は1752億円)、Horizontalの売上収益は同34%増の4124億円(同3076億円)。また、Fujitsu Uvanceの受注高は、前年比33%増の7275億円となった。

Uvanceの状況

 モダナイゼーションの売上収益は前年比32%増の3921億円となり、目標としていた3300億円を大きく上回った。そのうち、Uvanceとの重複部分を除いたサービスでは、同24%増の2497億円となった。受注高は同4%増の3992億円となっている。

モダナイゼーションの状況

 サービスソリューションのサブセグメント別内訳では、グローバルソリューションの売上収益は前年比5.7%増の5406億円、調整後営業利益は前年から276億円増加の333億円。リージョンズ(Japan)は、売上収益が前年比4.3%増の1兆3668億円、調整後営業利益は同12.9%増の2939億円。リージョンズ(海外)の売上収益は同2.5%減の5752億円、調整後営業利益は同42.4%増の341億円となった。

サブセグメント別内訳

 国内サービスソリューションの受注状況は、全体では前年比2%増となった。そのうち、契約期間が複数年に及ぶ1件当たり25億円以上の大型商談(1件当たり平均契約期間約5年、契約金額約50億円)を除くと8%増となっている。

 「DXを中心に、SX、モダナイゼーションなどにより、年間を通じて旺盛な需要が継続した。製造では先行きの不透明さを懸念し、IT投資を絞り込んだり、先送りにしたりといったケースもあるが、DXへのデマンドは旺盛であり、シェアも拡大できた。金融では、デジタル変革の加速に向けたオファリングとして、Uvance for Financeとして体系化し、これによって受注を伸ばしている。また、ナショナルセキュリティが、力強く拡大している」という。

 分野別では、エンタープライズ(産業、流通、小売)が前年比1%増となり、大型商談を除くと6%増、ファイナンス(金融・保険)は同6%減だが、前年のメガバンク向け大型商談を除くと5%増、パブリック&ヘルスケア(官公庁、自治体、医療)は5%増だが、大型商談を除くと8%増、ミッションクリティカル(ミッションクリティカル、ナショナルセキュリティなど)が同2%増となり、大型商談を除くと13%増となっている。

受注の状況(国内)

 2025年度末での総受注残高は前年比7%増の1兆1270億円となった。そのうち、2026年度以降の売上収益となるのは前年比10%増の1兆330億円と見ており、すでに2026年度売上計画のカバー率は53%に達しているという。「2025年度末の受注可能性がある見込み商談は前年同期比16%増となっており、計画達成の原資は確保している」とも語った。

受注残高の状況(国内)

 海外の受注状況は、Europeが前年比1%減、Americasが同18%減、Asia Pacificが同7%減となった。AmericasおよびAsia Pacificでは、前年に発生した公共系の複数年大型契約の反動があった。

 ハードウェアソリューションの売上収益は前年比9.8%減の1兆98億円、調整後営業利益は同9.3%増の670億円。そのうち、システムプロダクトの売上収益は同13.0%減の8162億円、ネットワークプロダクトの売上収益は同6.6%増の1936億円となった。

 「システムプロダクトは、公共系の大型商談の反動があったほか、外購品販売の絞り込み、アジアの小規模事業の縮小を進めた。一方で、エフサステクノロジーズへの製販一体体制による事業効率向上の効果が改善に寄与した。ネットワークプロダクトでは、基地局の納入スケジュールの前倒しや、1FINITYによる事業効率改善効果も寄与した」という。

ハードウェアソリューションの概況

 ユビキタスソリューションの売上収益は前年比8.7%減の2298億円、調整後営業利益は同23.8%増の388億円となった。Windows 10のサポート終了に起因する需要増の終息の影響があったが、高付加価値商品の販売へシフトを進めたことで増益となった。

ユビキタスソリューション

2026年度の通期業績見通し:営業利益・当期利益とも過去最高益の更新を計画

 2026年度(2026年4月~2027年3月)の業績見通しは、売上収益は前年比0.2%増の3兆5100億円、営業利益は同19.1%増の4150億円、調整後営業利益は同8.8%増の4250億円、当期純利益が同31.0%減の3100億円、調整後当期利益は同7.3%増の3200億円とした。

業績見通し 調整後連結業績

 磯部CFOは、「2026年度も売上収益を拡大する柱はUvanceとモダナイゼーションになる。過去最高益の更新を継続する」と、成長戦略の実行に意欲を見せた。

 セグメント別業績では、サービスソリューションの売上収益が前年比5.2%増の2兆4700億円、調整後営業利益は同19.0%増の4300億円とした。

2026年度のサービスソリューションの見通し

 調整後営業利益率は2.0ポイント改善し、17.4%を目指す。サービスソリューションのうち、国内の売上収益は前年比10.6%増の1兆9600億円、海外の売上収益は同11.3%減の5100億円とした。

 また、サービスソリューションのサブセグメント別では、エンタープライズの売上収益が前年比8.5%増の9400億円、調整後営業利益は同21.5%増の1230億円。パブリックの売上収益は前年比3.3%増の1兆5300億円、調整後営業利益は同18.0%増の3070億円とした。

 「2026年度から業種別マネジメントを強化し、業種や業務にフォーカスする。それにあわせてサブセグメントを変更した」と述べ、「エンタープライズでは業種特化型オファリングの開発や、コンサル強化への投資を強化する。パブリックでは、生産性向上を徹底するとともに、採算性の高いマーケットに注力する」との考えを示した。

新旧サブセグメント対比

 サービスソリューションのうち、Fujitsu Uvanceの売上収益は前年比18.4%増の8400億円、サービスソリューションにおける構成比34%となる。

 また、モダナイゼーションの売上収益は同19.7%増の2990億円を見込み、構成比は12%となる。これにより、サービスソリューションにおけるUvanceおよびモダナイゼーションの構成比は46%に増加。これに対して、従来型ITサービスは、2025年度の59%から54%に減少することになる。

 時田社長 CEOは、「価値・成果ベースのビジネスにシフトしていることはポジティブに受け止めている。これまでは、SIに軸足を置き、人月ビジネスを続けてきた結果、第4四半期偏重というリスクの高い経営をやってきた。平準化するということは、経営の質を高めることにもつながる」と述べた。

 ハードウェアソリューションの売上収益は前年比4.9%減の9600億円、調整後営業利益は同7.5%減の620億円。そのうち、システムプロダクトの売上収益は同8.1%減の7500億円、ネットワークプロダクトの売上収益は同8.4%増の2100億円とした。システムプロダクトでは、富士通フロンテックビジネスの再編などが減収に影響。ネットワークプロダクトでは、海外向け光伝送システムや、AIによるトラフィック増加に伴う通信キャリアの設備投資の増加を見込み、増収計画とした。

2026年度のハードウェアソリューションの見通し

 ユビキタスソリューションの売上収益は前年比30.4%減の1600億円、調整後営業利益は同27.9%減の280億円とした。大幅な減収減益は、Windows 10のサポート終了に伴う需要の反動減としている。

2026年度のユビキタスソリューションの見通し

 磯部CFOは、「メモリやCPU、ハードディスクなどの調達価格が上昇しているとともに、調達がしにくくなったり、調達リードタイムが長期化したりといったことが起きている。CPUやメモリは3カ月程度で調達できたものが、半年程度になっている。ここに苦しんでいる。早めに調達することが大切であり、お客さまには早く注文をしてもらうように呼び掛けている。価格上昇のスピードが速いため、すべてを価格に転嫁できるわけではない。見積もりの仕方や受注のタイミングをとらえながら、価格転嫁を進めている。ビジネスPCは足元で10~30%の価格上昇になっており、今後1年で、サーバーやストレージの価格は、1.2倍や1.3倍の水準になってくるだろう。オンプレミスからクラウドへのシフトを提案することも対策のひとつになる」と語った。

 なお、消去・全社では、調整後営業利益で前年比182億円が増加し、マイナス950億円を見込んでおり、「中長期的な事業成長に向けて、先進的な研究開発投資を強化する。フィジカル領域を含めたAI技術、次世代プロセッサであるMONAKA、量子コンピュータをはじめとした富士通がグローバルで競争力を持ち、新たな事業領域として展開できるところに積極的に投資をする」と語った。

 2026年度の成長投資として、前年比300億円増となる2800億円を計上。磯部CFOは、「成長投資のキーワードは、AIドリブンとテクノロジードリブンである」と前置きし、AIプラットフォームやフィジカルAI、次世代CPU、量子、HPC、ソブリン、セキュリティなどの「先端研究」、AIエージェントを組み合わせた業種特化型オファリングや、AIデリバリー基盤といった「Uvance/モダナイゼーション/コンサルティング」、Data × AI-driven経営基盤や、AIガバナンス・リスク管理などの「経営基盤強化」への投資を進める。

 時田社長 CEOは、「モダナイゼーションのピークは、2028年あるいは2029年になるという見方には変わりがない。しかし、モダナイゼーションビジネスの形が変わることになるだろう。これまではレガシーアーキテクチャーからオープン、クラウドへのモダナイゼーションであったが、これからはレガシーアプリケーションからAIエージェントへのモダナイゼーションが中心になる。モダナイゼーションの中身を変えていく」とした。

 また、磯部CFOは、「Uvanceの売上収益は、できれば2027年度には1兆円に到達したい。2028年度には確実に到達することになる。また、2030年度は少なくとも1兆5000億円は達成したいと思っている。現在の2倍以上の規模となり、サービスソリューションの売上収益の50%を占めることになる。2026年度からはVerticalにおいて、業種の色合いが強いものを市場投入していく。すでに、金融分野に特化したUvance for Financeを体系化し、提供を開始しているが、社内では、こうしたものをUvance Edgeと呼んでおり、これらのオファリングを強化することで、Vertical領域の拡大につなげていくことになる」と述べた。

 NECでは2030年度に、BluStellarの売上収益で1兆3000億円を目標に掲げており、富士通では、それを上回る計画を示してみせた。