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シスコ、IT運用効率化に向けた統合AI搭載の新プラットフォーム「Cisco IQ」を発表
2025年11月28日 10:00
米Cisco Systems(以下、シスコ)は現地時間4日、IT運用の効率化に向けたAI搭載の新たなデジタルインターフェイス「Cisco IQ」を発表した。Cisco IQは、リアルタイムのインサイト、オンデマンド評価、トラブルシューティング、パーソナライズされた学習、自動化、エージェント機能を、プロフェッショナルサービスおよびサポートの領域全体にわたって単一の強力なプラットフォームに統合するとしている。
Cisco IQは、自動化、AI駆動型インテリジェンス、何十年にも及ぶシスコの専門性を単一のデジタル体験として提供し、企業がテクノロジー投資をより迅速かつ容易に計画、展開、管理、保護、最適化できるよう支援すると説明している。先を見据えた予測に基づくパーソナライズされた機能により、顧客の先進性を支援し、複雑さの解消、レジリエンスの向上を図り、測定可能な事業成果の実現を支援するとしている。
シスコでは、急速なテクノロジーの変化と期待の高まりを受け、IT部門は分断された自動化と断片的な可視性により複数のツールの緊急対応に追われ、死角やサインを見落としかねないといったリスクや、サービスおよびサポート体験は複雑で一貫性のないものとなりがちで、解決の遅延、貴重な帯域幅やリソースの浪費につながるといった課題があると指摘する。また、スキルギャップが解決されず、イノベーションのスピードに追随が難しくなる一方で、先を見越した測定可能な成果に対する要求が高まることから、IT部門への負荷が重なり、高コストのシステム障害、セキュリティの欠陥、導入の遅延、信頼の低下のリスクが高まると指摘している。
Cisco IQは、こうした現実に対処するため、サービスおよびサポートを受動的な対応から戦略的かつ予測に基づく支援へと変革し、運用上の摩擦や認知負荷を軽減し、早期対応を可能にすると説明している。これにより、企業はイノベーションや事業変革にリソースを集中できるようになり、よりレジリエントなIT運用につながるとしている。
問題の予測、防御に向けては、セキュリティ上のアドバイス、構成、コンプライアンス、規制対応、量子耐性、カスタムチェックなどを網羅し、オンデマンドの評価により実現。資産インベントリ全体の運用の簡素化、動的かつリアルタイムの可視化に向けては、サポート終了やライフサイクル管理計画の策定にも対応する。
解決の迅速化に向けては、AI支援型のトラブルシューティングと簡素化されたケース管理を提供。顧客の固有環境に適応するAIを提供する。導入においては、SaaS、オンプレミス接続型、オンプレミス分離型環境に対応し、Cisco IQを既存システムに統合できる。
Cisco IQは、シスコの2026会計年度下半期(2026年2月〜7月)に一般提供開始を予定している。