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Wasabi Technologies、AIワークロードに適した高性能ストレージクラス「Wasabi Fire」を発表
2025年11月20日 09:00
米Wasabi Technologies(以下、Wasabi)は現地時間18日、人工知能(AI)向けの事業を強化するため、AIワークロードに最適な高性能なストレージクラス「Wasabi Fire」を発表した。Wasabi Fireは2026年初頭に提供開始予定。
また、IBM Cloudとの関係の一環として、米カリフォルニア州サンノゼにストレージリージョンを新設したことも発表した。これらのマイルストーンは、スケーラビリティ、性能、コスト効率に優れたクラウドストレージに対する需要が高まる中、AIインフラストラクチャ分野でのWasabiの存在感を高めるための取り組みをさらに強化するものだとしている。
Wasabiは、旗艦製品であるHDDベースの「Hot Cloud Storage」により、高い汎用性と予測可能な料金を兼ね備えたアクティブワークロード向けストレージを提供している。さらにWasabi Fireは、コンピューティング負荷の高いAIおよび機械学習のトレーニング、リアルタイムの推論、高頻度のデータロギング、メディアパイプラインに最適な、NVMe SSDベースの優れた性能を備え、Wasabiのプラットフォームを強化する。
Wasabi Fireの料金は1TBあたり月額19.99ドル(米国価格)で、下り転送料金やAPIリクエスト料金はかからない。他社ハイパースケーラーのハイエンドモデルと同等の性能と耐久性を低価格で活用でき、GPUの生産性を維持し、AIへの投資効果を最大限に高められるよう支援するとしている。
また、シリコンバレーの中心に、Wasabiにとって世界16番目のリージョンとなる「AI-Ready」のサンノゼリージョンを開設した。Wasabi Fireは IBMのインフラストラクチャと同じ拠点に配置され、AIのトレーニングおよび推論におけるレイテンシーやボトルネックに対応しながらも、より複雑なワークロードを処理するための超高速ストレージを提供する。これにより、組織はストレージ費用を抑えつつ、GPUを最大限活用してモデル開発にかかる時間を短縮し、AIワークロードを拡張できるとしている。