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Wasabi、攻撃者からは見えないデータコピーを作成する「Covert Copy」機能を発表

 米Wasabi Technologies(以下、Wasabi)は現地時間2日、ランサムウェアなどの攻撃に対応する「Covert Copy」機能を発表した。これにより、ロックされた不可視のストレージバケットのコピーを作成でき、攻撃が発生した場合でも、重要なデータを損なうことなく保護できる。

 選択されたデータは論理的にエアギャップ(隔離)され、MUA(マルチユーザー認証)の承認なしでは存在が確認できず、アクセス、変更、削除もできないため、不正攻撃から保護される。データのコピーを隔離するだけでなく、権限を持つユーザーにしか見えないようにすることで、従来のエアギャップ戦略を強化・簡素化する。

 Wasabiは、AIブームで企業データの重要性が高まる中、バックアップインフラやクラウドストレージが業務で重要な役割を果たすようになり、サイバー犯罪者の標的となるケースが増加していると指摘する。

 企業のデータ保護に対する懸念に対応するため、Covert Copyは、データ不変性(イミュータビリティ)に加えて、データの存在をサイバー犯罪者から隠すことで、悪意のある削除や暗号化に対する最後の防御線となると説明。下り転送料金がなく、MUAを備えたCovert Copyは、バックアップおよびディザスターリカバリーに対応した、費用対効果が高く、強固なセキュリティを提供するとしている。

 Covert Copyは、Wasabi Hot Cloud Storageの新たな機能として追加費用なしに提供される。