ニュース
トレンドマイクロ、「NVIDIA BlueField」との統合によるエージェンティックAIシステム向けセキュリティを提供
2025年11月11日 10:00
トレンドマイクロ株式会社は米国時間10月28日、「NVIDIA BlueField」との新たな統合を発表した。これにより、データセンターレイヤーに直接保護を提供することで、より安全でスケーラブルなAIファクトリーを実現するとしている。
NVIDIA BlueFieldデータプロセッシングユニット(DPU)は、CPUからインフラストラクチャーやサイバーセキュリティタスクをオフロード、高速化、分離するために設計されたプロセッサー。Trend Vision One AI Factory EDRは、NVIDIA BlueField上に展開され、ホストやネットワーク情報を収集・監視し、トレンドマイクロの脅威インテリジェンスと相関させて、疑わしい行動を検出する。
このBlueFieldとの統合を補完する形で、トレンドマイクロはNVIDIA RTX PROサーバーでソリューションを検証した最初のサイバーセキュリティベンダーの一つとして、AIファクトリーに特化したエンタープライズクラスのセキュリティを提供する。
これには、連邦機関や高信頼性が求められる法人組織のAIファクトリーも含まれる。トレンドマイクロは、コンプライアンスニーズを満たしながらAIワークロードを展開するためのフルスタック、エンドツーエンドのガイダンスを提供するNVIDIA AI Factory for Governmentリファレンスデザインに含まれている。
Trend Vision One AI Application Security(AIガード)は、NVIDIA NeMoフレームワークの一部であるNVIDIA NeMo Guardrailsとネイティブに統合されており、LLMインタラクションのセキュリティ、安全性、正確性を確保するためのスケーラブルなレールオーケストレーションソリューションを提供する。
この統合により、AIファクトリーを保護するセキュリティ担当者はマイクロサービスとシンプルなAPIを通じて、マルチモーダルレールを含むAIガードレールの定義、テスト、オーケストレーションを簡素化できる。さらにこの機能により、セキュリティ担当者はガードレールを法人組織のポリシーに一致させ、プロンプトインジェクション、データ漏えい、ツールやエージェントの悪用、脱獄、ハルシネーションなどの主要なリスクにマッピングし、開発から実行まで一貫して適合できるとしている。
プラットフォームは、可視性の確保、リスクスコアリング、インシデントレスポンスのためにガードレールのテレメトリを取り込み、AIスタックとクラウド全体でpolicy-as-codeの更新とプレイブックによる修復を自動化する。この統合アプローチにより、資格情報のダンプ、リバースシェル、その他の高度な脅威を検出し、コンテンツモデレーション、セキュリティ、プライバシーの3つの領域でエージェントAIの安全性を強化する。