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CAC、生成AIでシステム開発を革新する「AI×SI Transformation」の推進でJiteraとパートナーシップ契約を締結

 株式会社シーエーシー(以下、CAC)は1日、生成AIを活用してシステム開発を革新する「AI×SI Transformation」の取り組みの一環として、生成AIを用いた開発AIエージェント「Jitera」を提供する株式会社Jiteraとテクノロジーパートナー契約を締結したと発表した。

 CACでは、業務アプリケーションの刷新やリプレース型モダナイズには、プログラムやコードの複雑な依存関係、業務ノウハウの特定個人への依存などから全体像の把握が難しくなっているケースがあり、高コストかつ高リスクが伴うのが現状だと説明する。こうした課題に対して、生成AI技術の飛躍的進化が重要な要素だと考え、「AI×SI Transformation」の推進計画を策定し、生成AIを活用したシステム開発革新の取り組みを進めている。

 この構想では、AIエージェント技術を今後のコア技術に位置付け、「AIによって可能になった開発」の実践を本格化し、開発ライフサイクル全体の革新に取り組む。

 AIによる自動コード解析・ドキュメント生成で、レガシーの構造を可視化し、理解・判断のスピードを向上する。開発プロセスごとに最適化されたAIエージェントを自社開発も含めて整備する。AIエージェントにより多段階的な設計、コード変換、テスト生成、品質強化を自律実行。顧客の蓄積されたビジネスロジック資産を活用しながら、個別要件を守り、低リスク・高効率な段階的モダナイズを推進する。

 これらのアプローチにより、CACは最新のAI技術を戦略的にソフトウェア開発に統合し、「AIネイティブな開発プロセス」の実現を目指す。

 2027年までに「全社AI駆動開発環境」を整備し、最新のLLMを活用した自然言語ベース開発(Agentic Coding)手法なども取り入れ、要件定義から設計、コーディング、テストまでAI活用のメリットを最大限に活かしていく。また、併せて自社開発のAIエージェントを整備することにより、CACグループが蓄積してきた知見をより効果的、かつ柔軟にシステム開発の現場に展開し、顧客の課題解決に生かす。

 Jiteraは、「ソフトウェア開発の次の時代を創る」というミッションのもと、ソフトウェア開発のプロセスをコンテキストの力によって自動化する、開発AIエージェント「Jitera」の開発や、「Jitera」を活用した開発支援・DX支援を行っている。既存のシステムのソースコードを読み込んでシステム構造を分析し、設計書を自動生成する。金融業界などで求められるエンタープライズレベルのセキュリティ要件を満たす機能を備えているほか、顧客のセルフホスト環境でもJiteraのサービスを稼働させられる。

 今回のJiteraとのテクノロジーパートナー契約の締結により、CACでは、生成AIを活用したシステム開発革新の取り組み「AI×SI Transformation」が強化できるとしている。

CACの「AI×SI Transformation」