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CData、データ仮想化プラットフォームの最新版「CData Virtuality 2025.Q3」をリリース

 CData Software Japan合同会社(以下、CData)は10月30日、データ仮想化プラットフォーム「CData Virtuality」の最新版となる「CData Virtuality 2025.Q3」をリリースした。

 最新版では、自然言語でのデータ探索を実現するAIアシスト機能「Talk To Your Data(以下、TTYD)」の強化や、データカタログ「Business Data Shop」へのデータリクエスト機能の追加、IDとアクセス管理を一元化する認証管理コンポーネントの導入などを行った。これらのアップデートにより、CData Virtualityはガバナンスとセキュリティを保ちながら、AI機能によって強化されたデータ分析基盤を提供するとしている。

 TTYDは、CData Virtualityが提供するAIエンジンで、セマンティックレイヤー上に構築されており、自然言語でのユーザーの質問意図を明確に理解し、グラフや表といった最適な形式で結果を取得できる。また、CData VirtualityのTTYDはOpenAIやAnthropic、AWSなどさまざまなLLMプロバイダーで動作し、オンプレミスとセルフホスト型の両方をサポートしている。

 今回のリリースではTTYDにレビューワークフロー機能を搭載した。この機能は、ユーザーがサポートや説明を必要とした際に、データスチュワード(組織内でのデータ活用を担う専門チームなど)に会話を転送できる機能だ。これにより、ビジネスユーザーとデータスチュワードとのスムーズなコラボレーションを実現する。

 また、TTYDがセマンティックレイヤーの拡張に対応した。ビジネス用語集をまとめたドキュメントなどをCData Virtualityにアップロードし、TTYDで利用するべきナレッジとして適用できるようになる。これらの機能強化により、クエリ結果の精度と信頼性の向上や、すべてのやり取りにおけるガバナンスの強化、セマンティックレイヤーの継続的な改善といったメリットを実現する。

 Business Data Shopの機能強化では、ビジネスユーザーやその他のデータユーザーが、データを発見してアクセスするだけでなく、直接データをリクエストできるようになり、データセットの検索とリクエストのプロセスを簡略化し、ボトルネックを軽減する。

これらの機能強化により、ボトルネックの軽減による意思決定の高速化や、リクエストプロセスの効率化によるIT部門の負担軽減、リクエストプロセスの一元化によるガバナンスの改善などのメリットを組織にもたらす。

 また、最新版では、IDとアクセス管理を一元化する認証管理コンポーネントを導入した。これにより、EntraID、Okta、Auth0、Google、GitHub、Shibboleth、WSO2など幅広いIDプロバイダーのサポートや、SAML、OAuth2、OIDCベースの外部IDプロバイダーのサポートによるエンタープライズ標準への対応、ワンタイムパスワード(OTP)と多要素認証(MFA)への対応、ユーザーフェデレーションとロールマッピングなどを提供する。

 また、最新版のリリースと同時に、ホワイトペーパー「モダンアーキテクチャにおけるセマンティックレイヤーの役割」を公開した。本ホワイトペーパーでは、現代の企業が抱えるデータ活用の問題と、その解決策となるセマンティックレイヤーのビジネス価値やユースケースを解説している。