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TIS、「Kong Gateway」のAPIのログ収集と利用傾向分析を可能にするアドバイザリーサービスを提供

 TIS株式会社は27日、Kong株式会社が提供するオープンソースAPIゲートウェイ「Kong Gateway」のユーザーに向けて、APIのログ収集と利用傾向分析を可能にする「API分析・活用アドバイザリーサービス」を提供開始した。

 Kong Gatewayは、多くの開発者に支持され、高い普及率を誇るオープンソースAPIゲートウェイ。

 TISでは、APIはサービス間連携の中核であり、単なるツールとしての橋渡しではなく、サービス提供者がログを収集・分析し、利用傾向を把握することで新たなビジネス機会の発見、新サービス開発、継続的なサービス改善といった成果につながる意思決定に直結する重要な資産となっていると説明。こうした背景から、より効率的なAPIのビジネス活用を実現するためにKong Gatewayを導入する国内企業が増加しているが、標準機能だけではアクセスログ収集や高度な分析が十分に行えず、プランを変更するか、ログ分析基盤を導入する必要があるため、費用を抑えて手軽にAPI活用を進めたい企業にとって障壁となっていたという。

「API分析・活用アドバイザリーサービス」の提供イメージ

 TISは2025年2月に、Kongと販売パートナー契約を締結し、ガバナンス管理や人材不足といったAPIビジネス市場の課題を解決すべく、ソリューションメニューを拡充してきた。今回、Kong Gatewayの利用企業向けに、プラン変更不要でAPIのログ収集・分析を可能にするAPI分析・活用アドバイザリーサービスを提供する。

 API分析・活用アドバイザリーサービスは、Kong Gatewayと組み合わせることで、Kong Gatewayのプラン変更をせずに、APIの利用状況把握に必要なアクセスログデータを継続的に収集・分析できる。これにより、API戦略の現状把握と具体的な計画策定に必要な情報を把握できるようになり、新たなビジネス機会の創出や継続的なサービス改善を支援する。

 Kong Gatewayが出力するアクセスログを蓄積し、AIを活用した分析機能によって、汎用的な観点からデータを自動集計してAPI活用状況を可視化する。機械的に判断できる分析結果や改善案、レポート機能によって、現状把握と具体的な事業計画策定に必要な情報が把握可能となり、企業のAPIによるビジネス価値最大化を支援する。

 TISは、Kong製品を熟知した専属のシステムエンジニアを多数配置しており、サービスではテクニカルアカウントマネージャーが、企業のAPI活用状況に対するサポートやアドバイス、目指すべきゴールの設定、アクションプランの明確化を行うほか、専属チームによる「Kong Gateway」の設定や運用の技術支援を提供する。

 分析対象のログを保存するデータベースと、自動分析用のLLMのみを用いたシンプルな構成を採用しており、既存のKong Gatewayに追加する形で提供するため、手軽に導入できる。

 API分析・活用アドバイザリーサービスの提供価格(税別)は、一時費用が100万円から、月額費用が30万円から。