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サイバートラスト、SBOMの活用により脆弱性対応を支援する「MIRACLE Vul Hammer with Clarity」

 サイバートラスト株式会社は16日、欧州サイバーレジリエンス法(Cyber Resilience Act:CRA)に対応する製造業者への支援に向け、カナダInsignaryと協業に合意したと発表した。これに伴い両社は、それぞれが持つ技術・サービスを連携し、SBOM(ソフトウェア部品表)の生成から脆弱性管理までをワンストップで実現するソリューション「MIRACLE Vul Hammer with Clarity」を提供する。同日よりPoC(概念実証)の利用申し込みの受付を開始し、2026年1月23日より正式提供と本格的な市場展開を開始する予定としている。

 Insignaryは、バイナリファイルからSBOMを生成し、オープンソースソフトウェア(OSS)の脆弱性管理やライセンス管理を実現するソフトウェア構成分析(SCA)ソリューション「Insignary Clarity」を提供している。

 今回の協業では、サイバートラストの脆弱性管理ツール「MIRACLE Vul Hammer」と「Insignary Clarity」を連携し、バイナリやソースコードなどをもとにさまざまな開発環境に対応してSBOMを生成し、SBOMのインポートと脆弱性スキャンを可能にする「MIRACLE Vul Hammer with Clarity」として提供する。

 「Insignary Clarity」では、ソースコード解析とバイナリ解析の技術を活用してSPDX/CycloneDX形式のSBOMを生成できるほか、OSからアプリケーションまでの多様なSBOMや構成情報を「MIRACLE Vul Hammer」にインポートし、脆弱性を一元管理可能。これにより、脆弱性情報との照合、影響範囲の特定、評価と対応の優先度付けを支援できる。

 また、脆弱性スキャンの結果をメール通知し、問題の把握と迅速な対応を支援する機能や、SBOMや脆弱性レポートの出力によってCRA対応を効率化する機能なども備えている。

 なお、「MIRACLE Vul Hammer with Clarity」のPoCは2026年1月23日からの開始を予定しており、2025年12月26日まで20社限定で受け付ける。製品版の正式提供も2026年1月23日から開始する予定だ。