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NTTドコモビジネス、AIで顧客接点の可視化・改善を支援するサービス「docomo business ANCAR」
2025年9月17日 10:00
NTTドコモビジネス株式会社(旧称:NTTコミュニケーションズ株式会社)は、AIで顧客接点を進化させるSaaS型コミュニケーションサービス「docomo business ANCAR」(以下、ANCAR)を、12月から順次提供すると発表した。
「ANCAR」は、コンタクトセンターや営業所、店舗など、企業が持つさまざまな顧客接点をAIで進化させ、CX(顧客体験)の最大化、NPS(Net Promoter Score)の改善、EX(従業員体験)の向上を実現するSaaS型コミュニケーションサービスである。
サービスはSaaS型で提供されるため、拠点ごとの個別設備の導入は不要。初期コストを抑えつつ運用負荷も削減できることから、コンタクトセンターだけでなく、営業所や店舗などの小規模な顧客接点でも簡単かつ迅速に利用を開始できる。また、さまざまな機能が用意されており、企業が個々の課題や状況に合わせて必要なものを選択して利用できる点も特徴だ。
具体的には、1)CXの最大化・NPS改善(最適な案内・24時間応対)、2)EXの向上(カスタマーハラスメント対策・業務効率化)、3)顧客体験の可視化――といった3つの機能群を提供する。
1)では、自然発話のAI音声認識と適切な宛先への自動振り分けを行う「Routing」、チャットボットによるQA対応を実現する「Chat」、ボイスボットによる自動応答機能を提供する「Voice」をラインアップした。「Routing」と「Chat」は2025年第4四半期、「Voice」は2026年度第2四半期の提供開始を予定する。
2)では、通話内容(音声)の録音・蓄積機能「Rec」、通話録音データのテキスト化機能「Convert」を12月より提供。テキスト化された通話録音データのAI要約「Summarize」を2026年度第1四半期に提供開始する予定だ。
3)では、通信キャリア網内の通話に関する各種データの可視化・分析や業種別ベンチマークなどの独自データ提供を行う「Analyze」と、顧客応対内容(テキスト化した通話内容)の詳細分析機能である「Insight」を用意した。「Analyze」は2025年度第4四半期、「Insight」は2026年度第2四半期の提供開始予定である。
これらの機能を活用することで、窓口への電話での問い合わせが混雑によりつながらなかったり、ガイダンスが複雑なことで離脱してしまったりといった、企業からは見えなかった顧客体験や、自社の窓口の応答率や満足度と比較できる業種別ベンチマークなどを用いて、これまで気付くことが難しかったCX上の課題を可視化可能。
また、フリーダイヤルやナビダイヤル、Arcstar IP Voice、モバイルサービスなどのNTTドコモビジネスが提供する通信サービスとさまざまなAIを組み合わせ、問い合わせの内容をAIが識別して最適な案内につなげたり、ボイスボット・チャットボットで24時間365日体制で応対したりするなどの手段によって、顧客応対におけるCXの改善も実現するとしている。
