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ユーラスエナジーHD、SaaS間データ連携基盤として「HULFT Square」を導入

日次1時間のリカバリー処理を数分に短縮

 株式会社セゾンテクノロジーは13日、株式会社ユーラスエナジーホールディングスが(以下、ユーラスエナジーHD)が、SaaS間データ連携基盤として国産iPaaSである「HULFT Square」を導入したと発表した。

 16の国と地域で再生可能エネルギーの発電事業を展開するユーラスエナジーHDは、業務システムのクラウドシフトを進めている中で、クラウドサービスや社内のセキュリティポリシーの制約により、SaaS間でデータの直接連携が行えない課題が顕在化したという。

 そこで、クラウドサービス間の連携を円滑に行うことで、業務効率化や現場の利便性向上に貢献する環境づくりを目指して、iPaaSを検討。開発支援やサポート体制、メニューを含めた使いやすさを考慮して「HULFT Square」の導入を決めた。

 なお、ノーコード開発が可能で、事業部門で発生しがちな属人化を解消できる点や、リソースの範囲内であればAPI処理を増やしても料金が変わらず、スモールスタートを前提としていた自社に適したライセンス体系である点、PoC段階でのサポートも含めた評価検証支援サービスによる手厚い支援があり、導入に向けた不安感を払拭できる点なども評価。また、発電計画ならびに需要計画の策定時に必要となる演算処理も含めた前後処理も、柔軟性を持つHULFT Squareであれば対応できると判断されたという。

 ユーラスエナジーHDでは、現在、毎月発生する入退社手続きに関連した人事情報更新の通知や、SalesforceとBoxを連携させ、注文書を含めた電子取引が円滑に実施できる仕組みづくりに役立てている。

 例えば同社では、人事SaaSから情報を取得して管理者に通知しており、以前は、人事SaaSの限られたアカウントを用いて、夜間に手作業で情報を取得し配信していた。しかし現在は、HULFT Squareが日次で人事SaaSから情報を取得してCSV形式で配信する仕組みを整えており、作業負担の軽減に貢献している。

 また、200名ほどが利用しているSalesforce上で申請承認された注文書などの各種電子帳簿を、電子帳簿保存法の要件に適したクラウドサービスに保存し、Boxに展開して顧客に送付する処理が行われているが、ここでは、電子帳簿が格納されたBoxのリンクURLをSalesforceに戻す処理に、HULFT Squareを利用しているとのこと。

 さらに、特定容量を超えたファイル転送が難しいSalesforceの制約を考慮し、Salesforceからのエラー通知を検知して、送信不可のファイルを電帳法対応のクラウドサービスに格納するといったリカバリー処理にも、HULFT Squareが役立っており、毎日1時間ほどかかっていた手作業でのリカバリー処理が数分で終わるようになったとしている。